“おしゃべり玩具”トレンドに 東京おもちゃショー2018:東京おもちゃショー2018
「東京おもちゃショー2018」では、音声でコミュニケーションする玩具が目立った。世間ではスマートスピーカーが話題だが、玩具界にもおしゃべり玩具の波が来ている。
玩具の見本市「東京おもちゃショー2018」(6月7〜10日、東京ビッグサイト)で、メーカー各社が音声でコミュニケーションする“おしゃべり玩具”を展示している。昨年からスマートスピーカーが相次いで発売される中、音声認識・音声操作の波が玩具界にも押し寄せている。
会話で愛着 ロボットに親しみを
対話ロボットとして発表当時から注目を浴びているのが、AI(人工知能)を搭載するバンダイの「ガンシェルジュ ハロ」だ。アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するペットロボットを再現。その語彙(ごい)数こそ非公開だが、豊富かつマニアックなガンダム知識でユーザーを楽しませてくれるという。
その日の天気やニュースこそ教えてくれないものの、ユーザーがどんな発言をしても何かしらガンダムに結び付けて回答してくれるのが特徴。スマートスピーカーのように「分かりません」という無機質な応答はせず、何かしらの対話に落とし込む仕様になっている。
本体価格は14万9040円(税込)とPC並だが、バンダイは長く遊んでもらえるようソフトウェアアップデートをしていく考えだ。
「ガンシェルジュ ハロ」関連記事
おせっかいな“IoT貯金箱”
タカラトミーアーツが9月に発売する「おせっかいなスマート貯金箱」(9800円、税別)は、音声スピーカーを内蔵したしゃべる貯金箱だ。人感センサーを搭載し、人の気配を感じると「あ、今目が合ったよね、貯金して」などとおせっかいを焼き、貯金をサポートしてくれる。
約400のフレーズを収録。「君の貯金の面倒は僕が見てあげる」「おはよ〜、目が開かにゃい〜」「朝日を浴びなくちゃ、君もだよ!」など、貯金の進捗(しんちょく)、季節、時間などに応じて話しかけてくれる。音声認識機能を備え、「貯金いくら?」と聞くと、貯金額を答えたりする。
スタンドアロンでも、このように貯金をサポートし、独り言も言うが、Wi-Fiで外部サービスと接続すると、リアルタイムで天気やニュースを教えてくれるスマートスピーカーのような機能も搭載。貯金に軸を置きつつも、貯金箱の枠をはみ出した体験を提供する。
声を使って力士と相撲 大量のピカチュウも
メガハウスが7月に発売する「さけべ!トントンボイス相撲」(3980円、税別)は、手ではなく声で操作する新感覚のトントン相撲。プレイヤーの声に連動し、土俵が揺れたり光ったりする仕組みだ。
東京おもちゃショーでは、紙で作った力士を本物の力士がマイクで操作。デモ対戦では、専用マイクで「トントン! トントン!」と叫び熱戦を繰り広げた。往年のトントン相撲と同じく、白紙を使って自分の好きな力士にカスタマイズできる。
また、タカラトミーアーツブースでは300体のピカチュウが“大量発生チュウ”。これは30種のフレーズを収録するピカチュウ型ロボット「ねえ HelloPika」(ハロピカ)だ。同社によると、「音声操作やモノに話しかけることがトレンドになる昨今、話しかけて楽しむ遊び方を楽しめる商品にした」という。
喜怒哀楽の感情や、10万ボルトなどのわざを音声で表現。「いろんな感情を表現したが、せりふは全部『ピカ』と『チュウ』」(同社担当者)
話者の方向に反応して振り向く機能も搭載。振り向いたときにピカチュウと目が合うよう、首の振り方を工夫したという。全高約10センチで、服やカバンのポケットなどに挟んで携帯することも可能。
このように、各メーカーが、声を介してコミュニケーションできるロボット玩具の開発に力を入れている。
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