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Microsoft、教育向けソーシャルサービス企業Flipgridを買収し、完全無料化
Microsoftが動画を使ったソーシャルラーニングサービスのFlipgridを買収した。これまで有料だった教育機関向けのサービスを無料で提供する。
米Microsoftは6月18日(現地時間)、動画を使ったソーシャルラーニングサービスを提供する米Flipgridを買収したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。Microsoftは、これまで有料だったFlipgridのサブスクリプションサービスを無料にする。
Flipgridは動画による宿題機能で知られ、180カ国以上で2000万人以上の教育者や家族が利用している。教師が動画で宿題トピック(「好きなアーティストは誰ですか?」「地震発生時に注意すべきことは?」など)を出し、生徒も短い動画クリップで宿題を提出する。
個人用のiOSおよびAndroidアプリは無料だが、これまで教育機関向けのグループ機能のあるサービスはサブスクリプション製だった。例えば1クラス用のサービス(生徒が最長5分のクリップを制作でき、それぞれにコメントできる)「Flipgrid Classroom」は年額65ドルで、小学校向けは年額1000ドル。これをMicrosoftはすべて無料にする。現在の有料会員に対しては払い戻しする。
Flipgridは、米LinkedInと同様に今後も独立したMicrosoftの子会社として運営される。モバイルアプリや、米GoogleのChromebookや米AppleのiPadなどでも引き続き制限なく使えるとFlipgridは強調した。MicrosoftはGoogleおよびAppleと教育市場シェアを争っている。
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