“小さくてよく写るカメラ”ならコレ コンデジ好きにうれしいパナソニック「DC-TX2」(3/3 ページ)
カシオが撤退するレベルのコンデジ不況の中、パナソニックがやってくれた。高級コンデジのクオリティーと高倍率の利便性の両方を持つ「DC-TX2」だ。
いつものガスタンクをiAモードで。濃すぎずほどよく青くなった空やほどよく持ち上がったシャドウ部など派手ではないが安定した写りはさすがパナソニック(24mm相当 1/1000秒 F7.1 ISO200)
iAのシーン自動認識は料理も認識するすぐれものだし。
iHDRをオンにしておけば自動的にHDRもかかる。
望遠時のクオリティーも高いので、多少レンズは暗いが昼間なら問題ない。
Bluetoothを使った自動転送はあと一歩
TX2はあらたにBluetooth機能を搭載した。
Bluetoothでスマートフォンと常時接続しておき、必要な時さっとつなぐことが可能になったのだ。
自動画像転送をオンにしておくと、撮影が終わるたびに画像を転送しようとしてくれるし、転送時の画像サイズもSMLフルサイズの4パターンから選べるのもいい。
ただ、自動画像転送をオンにすると、スマートフォン側の準備ができてなくていつまでも転送が始まらず電源を切れなくなるなど(そういうときはスマートフォン側で一度アプリを立ち上げないとダメ)、いらいらすることもある。
スマートフォンとのスムーズな接続や快適な自動転送は、スマートフォン時代にコンパクトデジカメがやって行くには必須機能なわけで、もうちょっとスマートに安定した自動転送ができるようにならないかと思う。
転送は手動で行う方が良さそうだ。
まあ課題はいくつかあるにしても、カメラとしては最高に良い。
何しろ、1型センサーを搭載しながら24mm相当から360mm相当までサクサクと撮れる上に、4Kフォトや4K動画といったパナソニックならではの技も楽しめるのだ。
高倍率ズームレンズをコンパクトに収めたせいか、クオリティを追求するならLX9などズーム倍率が低いスナップ向けのカメラがいいかもしれないが、「高画質な高倍率ズーム機が欲しい」「旅行に持っていきたいけどできるだけ小さくてよく写るカメラがいい」となるともうこれ一択だ。
コンデジの携帯性や利便性を知る人ならこれに心ひかれるはずであるし、コンデジ好きとしてはこういう製品がまだ出てくれるだけでうれしいといっても過言じゃないくらいである。
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