YouTube、信頼できる動画提供のための「Top News」やWikipedia表示を開始
YouTubeが、特に速報動画についての信頼性を高めるために、「ホーム」タブにニュースコーナーを設置し、検索結果によってはWikipediaなどの用語解説を表示するようになる。
米Google傘下のYouTubeは7月9日(現地時間)、信頼できるニュース動画提供のための複数の取り組みを発表した。
まず、Googleが3月に発表した「Google News Initiative」(GNI)の一環として、YouTube上で動画ニュースを提供する米Vox MediaやインドのIndia Todayなどを含むGNI参加メディアとワーキンググループを立ち上げた。また、約20カ国のメディア企業の動画制作支援に出資する。この取り組みに2500万ドルを投じる。
次に、自然災害発生などの際、信頼できる情報源のコンテンツを優先的に表示するための新機能を追加する。
まずは米国で向こう数週間中に、YouTubeでの速報についての動画検索結果に動画ではなく、信頼できるメディアによる関連ニュース記事へのリンクを表示する機能を追加する。信頼できるメディアは動画より先に記事を公開することが多いからという。
日本を含む17カ国で、「ホーム」タブに品質の高いニュースを見つけるための「Top News」コーナーを設置する(下画像左)。また、大きな事件が発生した場合に関連動画を表示する「Breaking News」コーナーも設置する(下画像右)。
3月にスーザン・ウォジスキCEOが予告したWikipediaの表示も始まる。WikipediaとEncyclopadia Britannicaを含むサードパーティーの情報メディアによる用語の定義が検索結果のトップに表示される。かつてYouTubeで「月面着陸」を検索すると上位に「アポロによる月面着陸はなかった」などの虚偽動画が表示され、問題になったことを受けたもの。
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