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「目の前の友達が! 先生が沈んでいる!」 濁流に飲まれるARアプリに「説得力ありすぎ」(2/2 ページ)
部屋に濁流が流れ込み、実際にいる子どもや家具が飲まれていく――そんなショッキングな光景を体験できるARアプリが、ネット上で話題に。
板宮教授は「普段なかなかイメージしづらい災害発生状況を誰でも理解できる」「マンネリ化しがちな避難訓練に緊張感を与えられる」と説明する。
防災イベントなどでは、子どもがARに興味を示し、保護者も一緒に体験することで集客につながっているという。「自ら率先して避難できる人(率先避難者)を育成するには、子どもへの防災教育が重要。子どもは成長して地域防災の要になる。子どもが興味を持つ教育教材としては、ARは適している」
今回の豪雨被害で、浸水する恐れがある地域を色分けして示す「ハザードマップ」に関心が集まっている。だが、板宮教授は「ハザードマップは災害想定の『可視化』ではあるが、地図の情報を基に災害状況を正確にイメージできる人はそう多くはない」と指摘する。「AR技術によって『体験化』することで、自分に起こり得ることだと実感する」
ARアプリは定期的に体験できるため、「いかに行動すべきかを自分の血肉として身に付けて『経験化』できる」(板宮教授)。
板宮教授は、今後スマホカメラの画像認識のみによる空間認識(奥行き認識)の精度が、ディープラーニングの活用やチップ性能の向上によって大幅に改善されると期待を寄せている。Google Tangoに対応するスマホは一部に限られているが、他のスマホでもTangoと同等の処理が可能になれば「一般普及が一気に進む」(板宮教授)。
「ARアプリを活用したバーチャル避難訓練が、全国の一般家庭でも日常的に行われることを実現したい」
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