TwitterのMAUが前期比100万人減、“会話の健全性”対策で
Twitterの4〜6月期決算は売上高は2桁増、純利益は過去最高だったが、MAUは“会話の健全性”対策で大量のbotを削除したことやEUのGDPRの影響により、前期より100万人減り、3億3500万人になった。
米Twitterは7月27日(現地時間)、第2四半期(4〜6月)の決算を発表した。増収増益だったが、MAU(月間アクティブユーザー数)が前期より100万人減り、3億3500万人になった。前年同期比では3%増だった。
TwitterはMAUが前期より減った原因は、“会話の健全性”のために実施した対策(スパムをばらまくbotの大量削除など)、一部地域でのSMS経由のアプリ利用をサポートしなかったこと、欧州連合(EU)の5月のGDPR(一般データ保護規則)の施行などだとしている。
同社は、これらの影響で、第3四半期のMAUも前期比で減少する見込みだと説明した。なお、TwitterはDAU(日間アクティブユーザー数)を公表しないが、DAUは前年同期比で11%増加したという。
売上高は前年同期比24%増の7億1100万ドル、純利益は1億ドル。前年同期は1億1600万ドルの赤字だった。株式報酬費やTACコストなどの特別費用を除いた非GAAPベースの純利益は1億3400万ドル(1株当たり17セント)だった。
アナリスト予想は、売上高は6億9620万ドル、非GAAPベースの純利益が1株当たり17セントだった。
ジャック・ドーシーCEOは発表文で「われわれは人々に、Twitterで自由に、安全に表現できると感じていて欲しい。そのために公的な会話をゆがめ、混乱させる問題行動に対処するための新たなツールを立ち上げている」と語った。
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