熱中症で倒れる前に 緊急時にスマホで表示、「メディカルID」の設定方法
スマートフォンのロックを外すことなく、緊急時の連絡先や病状などを確認できる「メディカルID」。突然意識をなくして救急搬送されたときにも、医療関係者が必要な情報を確認できる。
今年は全国的に暑さが厳しく、7〜8月は35度以上の猛暑日が続いた。総務省消防庁によると、熱中症で救急搬送された人数は、8月6〜12日の1週間だけで7079人(速報値)。厳しい暑さが続いた7月16〜22日の搬送者数は2万2647人に上る。
8月10〜12日に東京ビッグサイトで開催された「コミックマーケット94」の来場者数は3日間で53万人。夏のコミケは人混みと暑さで体調を崩す人も多く、初日だけで約180人が救護されたという報道も。
普段は元気に過ごしている人でも、熱中症や脱水症状などで倒れてしまったり、救急車で搬送されたりする可能性はあるはず。意識がはっきりしていないと、救急隊員に伝えたい情報がうまく伝わらないこともあるだろう。
そんなときに役立つのが、スマートフォンのロックを外さずに必要な医療情報を伝えられる「メディカルID」だ。
設定方法と注意点
メディカルIDは、応急手当にあたってくれた人に必要な医療情報を伝えるための機能。スマートフォンのロックを解除せずに、画面上に氏名、アレルギー、病状、服用中の薬、緊急連絡先などを表示できる。
iPhoneでは「ヘルスケア」アプリを使用。「メディカルID」→「編集」をタップし、緊急時の連絡先、生年月日、身長、血液型など健康関連の情報を入力する。「ロック中に表示」をオンにしたら設定完了。表示するには、ホームボタンを押し(iPhone Xは上にスワイプ)、「緊急」をタップした後に画面左下に表示される「メディカルID」をタップする(関連リンク:Apple)。
一部のAndroidデバイスでも利用可能。今回は「HUAWEI nova lite」で検証した。Androidでは、ホーム画面の「連絡先」アプリから「自分」を選んで情報を入力する。入力した情報は、画面左下の「緊急通報」→画面上の「緊急情報」で確認できる。
ただし、スマートフォンを紛失した際に第三者に個人情報を見られる可能性もある。何かあったときのために、最低限必要な情報だけを入れておくのが良さそうだ。
人によっては「必要ない」という判断もあるだろうが、備えあれば憂いなし。熱中症に限らず、これまで救急搬送された経験がある人などは、メディカルIDの設定を考えてみるのもいいだろう。
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