アナログ時計とタッチ液晶を組み合わせたスマートウォッチ「ZeTime」実機レビュー スイス生まれの実力は?(2/2 ページ)
アナログ針とディスプレイが同居するユニークなスマートウォッチが登場。その実力を試した。
ZeTimeは、受け取った通知に対して時計から個別に返信はできない。あくまで通知内容を確認するだけになる。スマートウォッチをしばらく使ったことがある人であれば、「スマートウォッチは通知だけで十分」と割り切っているかもしれない。しかし、初めてスマートウォッチを使い、いろいろなアプリを活用したいと思っている人は素直にApple WatchかWear OSを選んだほうがいいだろう。
ZeTimeは天気予報や音楽プレイヤーアプリのコントロール、カメラの遠隔シャッター、遠隔でスマートフォンから音を鳴らすといった基本機能は抑えているものの、アプリの追加はできない。
通知時にはバイブレーションも駆動するが、少し弱め。体を動かしている時は気付きにくいかもしれない。とはいえ、振動がうるさくて静かなオフィスで気になるスマートウォッチよりはマシだと個人的には感じる。
ディスプレイはTFT液晶で、解像度は2サイズともに240×240ピクセル。日本語フォントは少しギザギザしてしまうが、通知内容は読み取れる。
心拍計や歩数計など、アクティビティートラッカーとしての機能も搭載している。取得した日々のデータはアプリから確認できるが、iOSの「ヘルスケア」や、Androidの「Google Fit」に同期する機能はない。
アクティビティーだけでなく、睡眠の質(周期)も計測できるのがうれしい。寝る前に睡眠モードをオンにする必要があるが、他の睡眠トラッカーと合わせて使っても、ほぼ正確な計測ができていた。
ただ、気になったのZeTime本体の重さだ。試用した「ZeTime Elite」のRegular(44ミリ)は、90グラムでずっしりとした重さがある。大型の腕時計に慣れていない人は、1日を通して装着していると重さが気になってくるはず。
アナログ針の「スマートムーブメント」が最大の魅力
OTAによるファームウェア更新も積極的に行われているのか、試用した1カ月間だけでも2回のアップデートがあった。少なくとも直近では積極的な安定性向上が図られていると考えていいだろう。
インタフェースに関しては、少々慣れの必要なところもある。しかし、何よりアナログ針のスマートムーブメント機能はギミックとして非常に面白い。他の人とは違うユニークなスマートウォッチが欲しい人はチェックしてみてはいかがだろうか。
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