BMW、オリジナル車載音声アシスタント発表 日本語にも対応
BMWがオリジナルの車載AI音声アシスタント「Intelligent Personal Assistant」を発表した。2019年3月から一部の車種で利用可能になる。日本語にも対応し、好きな名前で呼び掛けられる。
独BMW Groupは9月6日(現地時間)、オリジナルのAI音声アシスタント「BMW Intelligent Personal Assistant」(以下、「IPA」)を発表した。2019年3月に日本を含む複数の地域で、一部の車種で利用可能になる見込み。
米Amazon.comの「Alexa」や米Googleの「Googleアシスタント」と同様に、「Hey(あるいはHello), BMW」とダッシュボードに呼び掛けることで起動し、様々な質問や命令に対応する。
他のアシスタントと異なる大きな特徴の1つは、好きな名前を設定できること。「K.I.T.T.」でも「コンピュータ」でも、好きな名前で呼び掛けられる。BMWは発表文でIPAを「he」と呼んでいるので、声は男性のようだ。
同社の車載OS「BMW Operating System 7.0」以降で利用できる。「Open Mobility Cloud」でOTAアップグレードしていく。AmazonのAlexaとも連携する。IPAは「BMW ID」でドライバーに紐付けられており、車を変えても利用履歴が引き継がれ、ずっとパーソナライズされていく。
車載アシスタントならではの機能としては、ドライバーの運転履歴からよく使うルートを学習し、例えば「家に帰る」と言えばどこにいても家へのルートのナビを表示する。「寒い」といえば空調を調節し、「疲れたよ」と言うと、空調や音楽を元気になるようなものに調節する。車の機能についての質問(「ハイビームアシスタントって?」)やガソリンの状態についても答え、最寄りのガソリンスタンドも紹介する。将来的には自主的に「タイヤの空気圧が低いです」などの警告も発するようになる見込みだ。
IPAが利用できる車種は、2018年11月から発売の3シリーズ(IPAが利用できるようになるのは2019年3月から)、2019年3月発売のX5、Z4、8シリーズだ。
関連記事
- Amazon、「Alexa」を自動車に搭載するための「Auto SDK」をGitHubで公開
「どこでもAlexa」を目指すAmazonが、自動車向けの「Auto SDK」をGitHubで無償公開した。自動車メーカーが採用すれば、ダッシュボードのAlexaに呼び掛けることで通話やナビが可能になる。 - トヨタもAlexa採用 北米の一部モデルで
トヨタが北米向けの一部車種でAlexaを採用。車内でAlexaと対話でき、ニュースや音楽を聴いたり、自宅のエアコンを操作するといったことが可能になる。 - Amazonの「Alexa」、BMWとMINIの2018年モデルに搭載へ
BMWが2018年中旬発売のすべてのBMWとMINIにAmazonの音声アシスタント「Alexa」を搭載すると発表した。ダッシュボードのマイクに向かってAlexaに話し掛けることで、ナビや天気予報を含む数万件のスキル(命令)を実行できる。スキルによっては応答をダッシュボードのディスプレイに表示する。 - Google、完全車載「Android Auto」でAudiとVolvoと提携
Googleがスマートフォンなしで稼働する「Android Auto」をGoogle I/Oで披露する。AudiとVolvoが次世代モデルから採用する計画だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.