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作品を間近で鑑賞できる“VR美術館”、DNPが開発 美術館などに提供へ
大日本印刷がVR(仮想空間)空間に作られた美術館で、絵画や彫刻を実際に手に取っているかのように鑑賞できるシステムを開発した。美術館や出版社などに提供する。
大日本印刷(DNP)は9月10日、VR(仮想現実)空間に作られた美術館で、絵画や彫刻を実際に手に取っているかのように鑑賞できるシステム「DNP Virtual Gallery」の開発を発表した。美術館や博物館、出版社などに提供し、ショールームや販促キャンペーンなどへの活用を見込む。
利用者はヘッドマウントディスプレイとコントローラーを装着する。VR空間の美術館では、コントローラーを使って絵画を間近に引き寄せて細部まで鑑賞したり、彫刻を手に取って360度好きな角度から眺めたりすることができる。
気に入った作品があれば、高精細の複製画を購入できる。複製画にはDNPの複製プリント技術「プリモアート」を活用する。
DNP Virtual Galleryでは美術館の外観・内観や、絵画の額などをテンプレート化しているため、絵画の画像や動画などのデジタルデータがあれば、従来よりも短期間、低コストでVRを導入できる他、コンテンツの入れ替えも容易に行えるという。DNPでは今後美術館や博物館、出版社などに同システムを提供し、2020年度までに売り上げ3億円を目指す。
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