Facebook、フェイクニュース検出のためのAI画像・動画解析ツールを27団体に提供
Facebookが、フェイクニュース対策の一環として、機械学習採用の画像・動画解析ツールを27団体の第三者ファクトチェッカーに提供する。ファクトチェッカーによる評価はツールに反映され、精度が向上していく見込み。
米Facebookは9月13日(現地時間)、フェイクニュース対策の一環として、AI(人工知能)採用の画像・動画解析ツールの提供を開始したと発表した。同社に協力する第三者ファクトチェッカーにこのツールを提供する。
AP通信などの27のファクトチェッカー(日本にはまだ存在しない)はこれまで、主にテキストの投稿についてレビューしてきた。新ツールにより、ファクトチェッカーはより迅速により多くのタイプの偽情報を検知・対処できるとしている。
同社は偽コンテンツを検知するために、過去のユーザーからの報告を含む多数のシグナルを使った機械学習モデルを構築した。ツールはファクトチェッカーのために偽コンテンツの可能性がある画像・動画にフラグをたて、ファクトチェッカーによるコンテンツの評価はツールに蓄積され、精度が高くなっていく。
Facebookは“bad actors”が制作する画像・動画のフェイクコンテンツには主に、画像自体の加工、コンテキストに関係のない画像、画像に不正確なキャプションを付けることの3種類があるという。
こうしたフェイクコンテンツの検出に、AIツールは貢献する見込み。同社は先日、画像・動画内のテキスト検出システム「Rosetta」を発表した。また、画像や動画が加工されたものかどうかを解析する技術も開発中という。
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