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米司法省、ロシアの情報員7人をサイバー攻撃関与で起訴
米司法省が、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)に所属する情報員7人を、国際的なサイバー攻撃と虚偽情報の操作を行ったとして起訴した。そのうち3人は2月に米大統領選介入関連で起訴された13人と重なる。
米司法省(DOJ)は10月4日(現地時間)、ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)に所属する情報員7人を、国際的なサイバー攻撃と虚偽情報の操作を行ったとして起訴したと発表した。
7人は、2014年12月から2018年5月にかけて、世界反ドーピング機構(WADA)や国際サッカー連盟(FIFA)、化学兵器禁止機関(OPCW)、米原発企業Westinghouse Electric Companyなどに攻撃を仕掛け、情報を盗んだという。DOJによると、ドーピング機関への侵入の目的は、ロシアの選手のドーピング疑惑を公開した機関への報復という。
米連邦捜査局(FBI)は同日、この7人の指名手配書を公開した。
この7人のうち、イェルマコフ、マリシェフ、バディンの3人は2016年の米大統領選で「米国に対する情報戦争」を仕掛けたとして起訴されている13人と重なる。
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