ベトナムで“旅行初心者”が配車アプリ「Grab」を使ってみた 苦戦したポイントは(3/3 ページ)
東南アジアで好調の配車サービス「Grab」。海外旅行の経験が少ない筆者が、ベトナム・ダナンで使ってみた。
筆者が感じたメリットは
その後も数回Grabを利用したが、特にトラブルはなかった。初めは現在地を指定するところで苦戦していたが、操作に慣れれば、配車位置を大きく誤ることはなかった。ただ、交通量が多くタクシーが何台も停車している場所だと、クルマが見つけにくかったり、そもそも停車が難しかったりするようだ。
利用者は、車種、ナンバーなどを把握できるが、ドライバー側は位置情報が頼りだ。もしかすると、メッセージ画面でこちらの容姿や具体的な場所などを伝えると、互いに見つけやすいかもしれない。途中から慣れてきた筆者は、クルマの色なども聞くようにしていた。そうした“協力的な姿勢”は必要そうだ。
筆者が感じた最大のメリットは、乗車前に料金が確定することだった。現地のタクシーは、乗車後に割高の料金を請求されてしまうのではないか、という不安があったが、Grabの場合はアプリ画面上で料金があらかじめ分かり、支払いもクレジットカードを登録しておけばスムーズに終えられる。右も左も分からない土地では心強かった。
日本では、自家用車を利用した送迎は無許可の「白タク」行為に当たるとして禁止されている(一部地域を除く)。そのため日本進出しているUber、DiDiは、既存のタクシー事業者と提携する道を選んだ。日本はこうした取り組みに“消極的”とも思えるかもしれないが、配車サービスを改善する取り組み自体は進みつつある。タクシー運賃の事前確定は、国土交通省が都内で昨年8〜10月に試験導入し、利用者の約7割が「また利用したい」と回答するなど成果を挙げている。今後の展開に期待したい。
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