リスク管理が資産運用で最も重要なワケ THEOに聞く:お金のデザイン中村社長に聞く(4/4 ページ)
短期的な売買ではなく、長期で運用して資産を形成していくために重要なことはなんだろうか? 機関投資家などのプロの投資家が使っているのと同様のシステムを、低額から利用可能なロボアドバイザー「THEO」を提供する、お金のデザインの中村社長に話を聞いた。
日本では資産形成といえば、長年にわたり預貯金と、自宅という不動産だった。デフレ状況下では預貯金は正しい選択肢だし、地下上昇の中では自宅を買うのが正解だった。ただしこの状況は変わりつつある。
「日本は人口が少なくなってインフレも今後起きるかもしれない。このまま資産を預貯金においておくと、10年後20年後、資産価値が保全されるかはかなり危機的だという問題意識をもたなくてはいけない」
では10年後、20年後に向けて資産運用をする際に、大事なことはなんだろうか? 中村氏は、資産価値の変動、つまりリスクだと話す。「資産運用をやったことがない人にとって、一番怖いものが値動き。値動きが激しいほど不安になってしまう」
長期的には株式や債券などに投資を続けることで資産は増えていく。ただし、短い期間で見ると、元本を割り込む下落もたびたび起こる。下落が起きて資産が減ると怖くなってしまい長期の資産運用を止めてしまうのが、投資を続ける際のネックだ。
THEOでは、1年以上2年未満だと解約率が10%だが、2年以上だと解約率が4%に減るという。「2年以上の方は、その間、ブレグジット(英国のEU離脱)、米大統領選挙などいろんな問題があったが投資を止めていない。値動きに慣れていくことで、このまま長期的な目線でやっていても問題ないだろうと意識が切り替わる」
THEOが世界各国への分散投資をしたり、短期間でのリバランスをしたりするのはリスク低減の意味合いが大きい。値動き、つまりリスクを減らすことが、投資の入り口に立った人たちの不安を和らげ、長期投資を可能にする。最初の1年、2年はじっと我慢する。投資が初めてで不安な人は、積立投資などを使って時間分散をする。それが資産運用を続けるポイントだ。
「続けるということが最も重要です。そのためには仕組み的に続けられるようにしておくこと」。そんな思いがTHEOには各所に盛り込まれている。
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