約2万円の格安ロボット掃除機で部屋はきれいになる? 「Eufy RoboVac 11S」を試す(3/3 ページ)
Ankerが発売した2万4800円(税込)の格安ロボット掃除機「Eufy RoboVac 11S」を実際に試したみた。部屋の角にあるごみは取れるのか。
音はうるさい?
騒音に関して、スペックシート上は「一般的な電子レンジの動作時と同程度の静音性(55dB)」としているが、実際に高さ90センチの位置から騒音計(CUSTOM SL-1370)で測ってみると、吸引力が通常のStandardモードで約63dB、強力なMaxモードで約68dBとなった。狭い空間で試したので反響音も含まれているはず。妥当な数字だろう。
ちなみに旧モデルのRoboVac 11を同条件で試したところ、通常モードで約66db、Maxモードで約69dBだった。体感でも新型は音が小さくなっていると感じるので、静音化の向上は確かなものといえる。余談だが、Eufyブランドから16年10月に初めて登場したロボット掃除機「RoboVac 20」でも試したところ、通常モードで約69dbだった。シリーズを通して着実に進化しているのが分かる。
部屋のマッピング機能がなくても満足できるのか
しばらくRoboVac 11Sを自宅で使ったが、基本的なごみの吸引に大きな不満は感じなかった。テストで使った砂糖だけでなく、ホコリや髪の毛などもよく吸えており、日常で部屋の床をきれいに保つという仕事を任せることは十分に可能だ。
厚みがあったり、固定していなかったりするカーペット、床を横断する扇風機のケーブルなど、「引っ掛かるだろうな」とユーザーが想像できるものには、やはり引っ掛かってしまう。他のロボット掃除機と同様に運用でカバーすることが求められる。
RoboVac 11Sを購入の選択肢に入れるかどうかは、部屋を効率的に掃除できる仕組みを重視するかによる。部屋の形状を学習して無駄なく動く他社のハイエンドモデルとは異なり、バッテリーの駆動時間ギリギリまでひたすら部屋を動き回るのがRoboVac 11Sのやり方だ。
我が家は、髪の毛などが落ちやすい洗面所にRoboVac 11Sを設置しておき、タイマーで人がいない間に掃除をさせている。毎朝、洗面所に入ると床がきれいな状況なのはとても気持ちがいい。
これらを考慮すると、RoboVac 11Sに適しているユーザーは、「ワンルームで1人暮らし、あるいは自動で掃除してほしい特定の部屋がある人」「外出で部屋を空けている間に掃除してほしい人」「アプリ連携など、複雑な機能は結局使わない人」「各部屋にロボット掃除機を置きたい人」ではないかと考えた。
例えば、こういった新しい家電に慣れていない両親などへのプレゼントを検討しているのであれば、他社の全自動で任せられる製品を選んだほうがいいだろう。ブランド力があるほうが喜ばれることもある。
一方で「積極的に使い方や運用を工夫できる」「使い方を工夫すること自体を楽しめる人」であれば、お手軽価格で他社の高性能機に近い働きをさせることは十分にできるだろう。
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