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パイオニアが投資ファンドに身売り、上場廃止へ
パイオニアが投資ファンドのプライベート・エクイティ・アジア(BPEA)の支援を受け、子会社になると発表した。パイオニアは上場廃止となる見通し。
パイオニアは12月7日、アジアを中心に展開する投資ファンドのプライベート・エクイティ・アジア(BPEA)の支援を受け、傘下に入ると発表した。BPEAは770億円の出資など総額1020億円で3月までにパイオニアを完全子会社化する。パイオニアは上場廃止となる見通し。
パイオニアはレーザーディスクやプラズマテレビなどを手掛けてきたAV機器の老舗だが、業績の低迷により2009年にテレビ生産から完全撤退。15年にはホームAV機器事業などをオンキヨーに譲渡した。
パイオニア本体はカーエレクトロニクスを中心に事業を展開してきたが、カーナビの市場縮小などによる売上高の減少に加え、海外拠点の再編費用や投資損失などで18年3月期の連結業績は純損失71億円を計上。フリーキャッシュ・フローは172億円のマイナスで、さらに20年までマイナスが続く見通しだ。大規模な資本注入がなければ事業の継続が困難と判断した。
出資はBPEA傘下のWolfcrestを割当先とする第三者割当などで行う。2019年1月25日の臨時株主総会で正式に決定する見込み。完全子会社化は19年3月中を予定している。東京証券取引所は7日、パイオニアを監理銘柄に指定した。
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