「かわいい」だけじゃなかった! ペットロボットの可能性を感じた2018年(2/2 ページ)
2018年は、ソニーの「aibo」やバンダイの「ガンシェルジュ ハロ」など、家庭用ロボットが続々と登場。AIを搭載し、所有者の言動を学習して成長するのが特徴だ。
ガンダムの「ハロ」、ついに発売
2017年の「CEATEC」でお披露目されて話題になったのは、アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するペットロボットを再現した、対話型ロボット「ガンシェルジュ ハロ」だ。本体価格は14万9040円(税込、別途サーバ利用料)。
ガンダムの知識を豊富に持ち、ユーザーに質問したり、クイズを出したり、うんちくを語ったりする。日本アイ・ビー・エムがAI技術の開発に協力し、会話システムには「IBM Watson Assistant」を活用している。VAIOが本体の設計と生産を担当した。
開発を担当した所学さん(バンダイ新規事業室 BN・Botチーム)が「話せば話すほど深い知識を引き出せるようになるので、長く遊んでほしい」と言うように、ハロは作中の名ぜりふをはじめ、豊富な知識を披露してくれる。
7月に開催した発売前イベントでは、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」でアルテイシア・ソム・ダイクン=セイラ・マスを演じた声優の潘(はん)めぐみさんが登場。ハロに「セイラについて教えて」と言うと、ハロが「サイド7でシャアと遭遇 何かと疑う」と切り返す一幕も見られた。
2019年3月には、アニメ「機動戦士ガンダム」の知識に加え、アニメ「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の会話を追加する大型アップデートも予定されており、ガンダムファンは目が離せない。
愛くるしさ重視 抱き心地にこだわった「LOVOT」
Pepperの開発リーダーだったことで知られる林要氏が立ち上げたベンチャーGROOVE Xが「3年かけて開発した」のが、家庭用ロボット「LOVOT」(ラボット)だ。12月18日に予約を開始し、2019年秋以降に順次出荷する。
50以上のセンサーを備え、人物や物体を検知。ディープラーニング用のFPGAプロセッサを搭載し、かわいがってくれた人や面倒を見てくれた人を覚えて、その人に近寄ったり、甘えたりする。人間の言葉はしゃべれないが、鳴き声はサンプリングサウンドではなく、気道シミュレーションで発声するなどこだわった。
くりくり動くつぶらな瞳や、ホイールを使った自動追従など、かわいらしい動作が特徴で、しゃべることもできる。専用のスマートフォンアプリを使うと、遠隔地から部屋の様子を見守ることも可能だ。
スマートフォン相当のArm SoC、ノートPCで使われる4コアx86プロセッサなど、その中身は高性能なので、1体当たりの本体価格は34万9000円(税別)とやや値が張る。
所有者が家に帰ると、玄関まで移動して出迎えてくれるなど、家庭の中に癒やしをもたらしてくれそうな機能が満載だ。
ちなみに、いま筆者が個人的に気になっているのが、しっぽがついたクッション型セラピーロボットの「Qoobo」(クーボ)だ。ふわふわとした触り心地で、なでるとしっぽをフリフリする。Amazonでの価格は1万2960円(税込)。
ガジェット好きが集まる忘年会の受付に設置されていて、そのふわふわすぎる触り心地に夢中になってしまった。残念ながら当日はバッテリー切れでしっぽが動かなかったため、近々購入して自宅で思う存分モフモフしてみたいと思う。
動物のペットと異なり、ロボットには(一応)寿命はないことになっている。長く付き合えるパートナーとして、お気に入りのペットロボットを探してみてはどうだろうか。
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