GoogleアシスタントについてCESで発表された新機能まとめ マップサポートや通訳など:CES 2019
Googleアシスタントがモバイル版「Googleマップ」のナビ画面で使えるようになった。また、Google Homeおよびスマートディスプレイの「通訳モード」でリアルタイムの通訳機能が使えるようになる。その他、AmazonのACK対抗のサードパーティーを取り込むプラットフォームなども発表された。
米Googleは1月8日(現地時間)、CES 2019の開催に合わせ、AIアシスタント「Googleアシスタント」関連の新機能をまとめて発表した。これらの新機能は同社の広大なブース「Google Assistant Playground」で体験できる。
AndroidとiOSのGoogleマップをサポート
モバイル版Googleマップでナビを利用中、Googleアシスタントを使えるようになった。ナビ画面右上のマイクアイコンをタップすると、アイコンがGoogleアシスタントのものに変わり、音声で命令できるようになる。
筆者の端末(Pixel 3)では既に、音楽の再生、ルート上の場所(ガソリンスタンドなど)の検索、テキストメッセージの送信(SMS。他に、WhatsApp、Messenger、Hangouts、Viber、Telegram、Android Messageでも可能という)、天気予報などをナビ画面を離れずに利用できるようになっている。このほか、現在地(ETA)の共有、Podcastの再生などもできるようになる見込みだ。
なお、Googleマップの検索枠の右にあるマイクアイコンをタップした場合は、従来通り音声による検索が起動するだけだ。
Google HomeとGoogle Smart Displayが通訳に
Google HomeとGoogle Smart Displayに「Interpreter Mode」が追加され、「Hey Google、私のフランス語の通訳になって」と言うと、話した日本語がフランス語に翻訳されるようになる(Smart Displayの場合は画面にも表示される)。この機能は向こう数週間中にローリングアウトする見込み。
ホテルのフロントなどにスマートディスプレイを置けば、便利に使えそうだ。
フライト確認やホテルの予約が可能に
飛行機の予約番号を言わなくても「Hey Google、私のフライトにチェックインして」と言うだけでチェックインできるようになる(まずは米United Airlinesの米国内便で)。チェックインが可能になると、プロアクティブに通知もする。また、InterContinental Hotels GroupやEpediaなどとの提携により、音声でのホテル予約も可能になる。
AndroidスマートフォンでもGoogleアシスタントをロック画面で起動可能に
Pixelシリーズでは既に可能だが、それ以外のAndroidスマートフォンでもロック画面で利用可能になる。端末の[設定]→[Google]→[Googleアシスタント]→[設定]でオプトインすると使える。
Google Assistant Connect──Alexa Connect Kit対抗の開発者向けプラットフォーム
「Google Assistant Connect」は、家電メーカーなどのサードパーティーが、Google Assistantを自社製品に搭載するためのプラットフォーム。米Amazon.comが自社製電子レンジで披露した「Alexa Connect Kit(ACK)」に相当するものだ。比較的安価で簡単な方法でGoogleアシスタントを組み込めるようにすることで、搭載端末の増加を目指す。Googleは前日、Googleアシスタント搭載端末が1月末には10億台を突破する見込みだと発表した。
技術的な詳細は年内に説明するとしている。興味のあるメーカーはWeb書式から問い合わせできる。
Lenovoの「スマートクロック」(79.99ドル)
中国LenovoがGoogle Assistant搭載の目覚まし時計「Lenovo Smart Clock」を今春に発売する。価格は79.99ドル(約8799円)。4インチの液晶ディスプレイには時計の他、天気予報などの情報も表示できる。背面にはUSBポートがあり、ここでスマートフォンなどを充電できる。
目覚まし時計に特化したスマートディスプレイのような位置づけなので、Googleアシスタントがサポートする家電の制御もできる。「Hey Google, Good night」などと言うことで照明を暗くしたり明朝の目覚ましをセットしたりが可能。目覚ましは「Pixel 3」と同様に、セットした時間の少し前から画面が徐々に明るくなる。
CESではキッチン専用スマートディスプレイも発表された。
Sonosのスマートスピーカーをようやくサポート
遅れていた米Sonosのスマートスピーカーのサポートを実施する。
年内には、韓国Samsung ElectronicsのスマートテレビでもGoogleアシスタントを使えるようになるという。CESでは、ソニー、Hisense、Philips、Xiaomi、JVCなどがGoogleアシスタント搭載を発表した。
GEの「Kitchen Hub」など、サードパーティー製家電多数
米GE AppliancesがGoogle Assistant搭載のキッチン用大画面ハブ端末「Kitchen Hub」を発表した。27インチのタッチ対応ディスプレイで、レンジの上の壁にかけて使うことを想定している(日本のキッチンでは無理そうだ)。レシピを大画面でステップバイステップで表示できる他、GEのスマート家電操作なども可能だ。
この他、サードパーティー製のGoogleアシスタントで操作可能な圧力釜や食洗機、サーモスタット、ホームセキュリティシステム、スプリンクラーなどが紹介された。
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