「Cortanaは他のAIアシスタントと競合せず、協調する」とMicrosoftのナデラCEO
Microsoftのサティア・ナデラCEOがメディア向けイベントで、同社のAIアシスタント「Cortana」をAlexaやGoogleアシスタントと競合させるのではなく、スキルやアプリとして連携させていくと語った。
「Cortanaを、例えばAlexaから呼び出せる便利なスキルにするべきか、あるいはAlexaと対抗させようとするべきか? Microsoftは前者を選んだ」──。米Microsoftのサティア・ナデラCEOがそう語ったと、Microsoftがメディアを招待して行ったイベントに参加した米Business Insiderが1月18日(現地時間)に報じた。
ナデラ氏は、AIアシスタントの「Cortana」を米Amazon.comのAlexaや米Googleの「Googleアシスタント」と競合させるのではなく、Cortanaを(Alexaで使える)「スキル」やモバイルアプリとしてクロスプラットフォームでユーザーに届けることにフォーカスすると語った。「CortanaはすべてのMicrosoft Office 365ユーザーが利用できる必要があるからだ」という。CortanaにはiOSおよびAndroidアプリがあるので、モバイル端末では既に使えるようになっている(日本ではiOSアプリのみ)。
MicrosoftはCortanaとAlexaの統合を2017年8月に発表した。まだ実現していないが、昨年8月にパブリックプレビューが始まった。
ナデラ氏はさらに、GoogleアシスタントでもCortanaを利用できるようにしたいと語った。
Microsoftは2017年には韓国Samsung Electronics傘下のHarman Kardon製Cortana搭載スピーカーを発表したが、その後Cortana搭載ハードウェアはほとんど登場していない(オリジナルヘッドフォン「Surface Headphones」は発表した)。
Microsoftは16日、次期Windows 10のアップデートで、Cortanaと検索を分離すると発表した。
Cortanaは2014年4月に発表された。Alexaの登場は同年の11月だった。
関連記事
- 「Windows 10」、次期アップデートでタスクバーのCortanaと検索を分離
Microsoftが4月ごろにリリースするとみられる「Windows 10」の次期大型アップデート(コードネーム:19H1)で、タスクバーに検索ボックスがつき、Cortanaとは別になる見込みだ。 - Microsoftが10月2日に発表した黒い「Surface Pro 6」含む4つの新製品まとめ
Microsoftが10月2日にニューヨークで開いたイベントで、「Surface Pro 6」「Surface Laptop 2」「Surface Studio 2」「Surface Headphones」を発表した。各製品を簡単に紹介する。 - Microsoftの「Cortana」搭載ハーマン・カードンスピーカー、199.95ドルで発売
MicrosoftのAIアシスタント「Cortana」搭載のHarman Kardon製スピーカー「Invoke」が199.95ドルで発売された。 - Microsoft、「Cortana」発表──Siri対抗のパーソナルアシスタント
Microsoftは、Windows Phoneの次期アップデートで追加するパーソナルアシスタント「Cortana」(Haloに登場する女性の人工知能と同じ名前)を発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.