「われわれプロジェクトメンバーは、(はやぶさ2のことを)親しみを込めて“はやツー君”と呼んでいるが、『はやツー君、よくやってくれた』と思っている。地球からはるか3.4億キロの彼方で独りぼっちだが、複雑なミッションを完璧にこなしてくれた。ありがとうと言いたい」
探査機「はやぶさ2」のミッションマネジャーを務める吉川真さんは、そう話す。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月22日、はやぶさ2が小惑星「リュウグウ」へのタッチダウン(最初の着陸)に成功したと発表した。上空20キロから甲子園球場のマウンド(約6メートル四方)ほどの地点に着陸する――という厳しい条件だったが、当初の予定より40分ほど早い午前7時48分(日本時間)ごろ着陸に成功した。
リュウグウの表面へ弾丸(プロジェクタイル)を発射するコマンドが出ていることも確認した。打ち込まれた弾丸によって飛び散った表面物質を採取できた可能性もある。JAXA宇宙科学研究所の久保田孝さん(研究総主幹)は「資料が採れたかどうかは玉手箱なので、地球に持って帰るまでは分からないが、何らかのものが取れていると思う」と話す。
成功を受け、ネット上では「おめでとう」「本当に素晴らしい」と偉業をたたえる声が相次いだ。Twitterでは「はやぶさ2」「着陸成功」などの関連ワードがトレンド入りしている。
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JAXAは、「はやぶさ2」の小惑星リュウグウへのタッチダウン運用が成功したと発表した。 - 写真で見る「はやぶさ2」の旅路
地球から約3億キロの彼方にある小惑星「リュウグウ」に、探査機「はやぶさ2」が2月22日朝、タッチダウン(最初の着陸)を行う予定だ。2014年12月の打ち上げから約4年間にわたる旅路を、はやぶさ2が撮影した写真とともに振り返る。
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