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違法ダウンロード規制拡大「法案から削除を」 同人誌即売会連絡会が声明

政府が今国会で提出を目指している著作権法改正案で、違法ダウンロード規制拡大が盛り込まれている。コミケ準備会など同人誌関連団体が参加する同人誌即売会連絡会が、法案から違法ダウンロード規制拡大の項目を削除するよう求める声明を出した。

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 政府が今国会で提出を目指している著作権法改正案で、権利者の許可なくアップロードされたコンテンツのダウンロードを違法とする範囲を、画像やテキストなどに拡大する内容が盛り込まれていることについて、コミックマーケット準備会(コミケ準備会)など同人誌関連団体が参加する全国同人誌即売会連絡会は3月10日、法案からこの内容を削除するよう求める声明を出した。

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声明より

 連絡会は、原作そのままをアップロードした海賊版について、「商業作品ばかりがその対象なのではなく、多くの同人作品もその被害にあっている」と指摘。「ネットで海賊版の対策が進むことについては、総論として異存はない」とする。

 一方で、政府が検討している法改正案では、「漫画村」などストリーミング型の海賊版サイトが対象外で「実質的な意味に欠けている」ことや、同人・商業を問わず広範なクリエイターの表現・創作活動、研究者などの活動の萎縮が懸念され、国民生活全般に影響が及びかねないことなどに懸念。

 同人作家からプロになったり、プロが同人作品を描くなど、同人と商業がお互い支え合って創作文化が花開いていると解説した上で、違法ダウンロード規制拡大については「慎重かつ充分な」議論を求め、「今国会では改定案から削除いただくことを希望する」としている。

 違法ダウンロード規制拡大をめぐっては、プロ漫画家からも反対意見が上がっており、日本漫画家協会も、見直しを求める声明を発表している

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