Microsoft、ChromeとFirefox向け「Windows Defender Application Guard」拡張機能公開
ユーザーが安全ではないWebサイトを開こうとするとサンドボックスに移動するMicrosoft Edgeの機能をChromeとFirefoxでも使えるようにする拡張機能がWindow Insider向けに公開された。利用するにはEdgeもインストールする必要がある。
米Microsoftは3月15日(現地時間)、「バージョン1903」の名称で春ごろのリリース予定の次期Windows 10の大型アップデート「19H1(コードネーム)」の新機能紹介ブログで、米Googleの「Chrome」とMozillaの「Firefox」向け拡張機能「Windows Defender Application Guard」を発表した。Windows Insiderに参加する企業ユーザー向けだ。
MicrosoftのWebブラウザ「Edge」に搭載されているWindows 10のセキュリティ機能「Windows Defender」の機能を、ChromeおよびFirefoxでも利用できるようにするものだ。管理者があらかじめ定義している信頼済みサイト以外のサイトにユーザーがブラウザでアクセスしようとすると、分離されたEdgeセッションにリダイレクトされる。信頼されていないURLはサンドボックス内で表示され、ユーザーの環境は保護される。
つまり、信頼されていないURLはEdgeのサンドボックスで表示されるので、この機能を使うには、Edgeもインストールしておく必要があるということだ。
今後のアップデートで、隔離されたEdgeでのブラウジング中にユーザーが信頼済みサイトにアクセスしようとすると、自動的にデフォルトのブラウザに戻る切り替え機能を追加する見込みだ。
Chrome向けはChromeウェブストアからFirefox向けはMicrosoftの専用サイトから入手できる。
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