「TSUTAYAプレミアム」は変わったか 対策と拡充の1年(2/2 ページ)
TSUTAYAがサブスクリプション型サービス「TSUTAYAプレミアム」のサービスを拡充する。昨年5月に景品表示法違反(優良誤認)で消費者庁の措置命令を受けたが、その後はどのように変わったのか。
登録店以外でもDVDレンタルの意味
TSUTAYAプレミアムは、月額1000円(税別)で店舗の旧作DVD借り放題(同時貸出枚数の制限あり)と、ネット動画配信サービス「TSUTAYA TV」の対象作品が見放題になる定額制サービスだ。月額料金を払っていれば、旧作DVDの貸出期限もない。ただし、期限がないために長期貸出になるケースも多く、利用者から「目的のDVDがいつも貸し出し中」といった声も寄せられていた。
今回のサービス拡充では、TSUTAYAプレミアム対象店舗であれば複数の店舗でDVDを借りられるようになった。「例えば自宅近くの店舗と職場や学校の近くの店舗を併用できるなど利便性が向します」と山内氏。一方の店舗で貸し出し中のDVDが、もう一方の店舗にはあるといったことも期待できるかもしれない。
対象店舗はTSUTAYAプレミアム実施店(約900店舗)のうち820店舗。いずれはすべてのTSUTAYAプレミアム実施店に広げたい考えだ。なお、借りたいDVDを店舗に確保してもらう「取り置きサービス」等の追加については「検討中」と話していた。
もう一つのサービス拡充ポイントは、3月18日から「TSUTAYAアプリ」を使ってスマートフォン上でレンタル会員登録が可能になったこと。アプリで必要事項を入力しておけば、店舗で行うのは本人確認のみ。レンタル会員の更新手続きも行えるようになった。
「入会時、店舗での手間と時間を削減でき、情報漏えいのリスクも軽減できます。店頭での手続きは運転免許証の提示などの本人確認だけ。最短1分に短縮できました」
今後もさまざまなサービス拡充を考えているというTSUTAYAプレミアム。スマートフォンゲーム「Pokemon GO」の公式パートナーにも名乗りを上げ、加入者と来店客の増加を狙う。
「TSUTAYAに行けば何でもある、というイメージを持っている方は多いはずです。そのように見られているのはありがたいことですし、その責任を果たしていきたいと思います」(山内氏)
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