チューリング賞、ディープラーニングに貢献のGoogleのヒントン氏、Facebookのルカン氏、モントリオール大のベンジオ氏に
“コンピューティングのノーベル賞”とも称せられるチューリング賞が、2018年度は3人の“ディープラーニング革命の父たち”に贈られる。Googleのジェフリー・ヒントン氏、Facebookのヤン・ルカン氏、モントリオール大のヨシュア・ベンジオ氏だ。
計算機械学会(ACM:Association for Computing Machinery)は3月27日(現地時間)、2018年度のチューリング賞受賞者を発表した。「ディープラーニング革命の父たち」として、カナダのモントリオール大学教授ヨシュア・ベンジオ氏(55)、カナダのトロント大学教授で、米Googleのエンジニアリングフェローも務めるジェフリー・ヒントン博士(71)、米ニューヨーク大学教授で米FacebookのAIラボ所長でもあるヤン・ルカン博士(58)の3人に授与する。
この3人が、個別に、時には互いに協力し合ってディープラーニング分野の概念的な基盤を構築し、実験を通じて驚くべき現象を特定し、ディープニューラルネットワークの実用的なメリットを実証するエンジニアリングの進歩に貢献したことが表彰理由。
チューリング賞は1966年から続いている歴史のある賞。英国のアラン・M・チューリング博士の名を冠したこの賞は、「コンピューティングのノーベル賞」と称せられることもある。受賞者には、米Googleの協賛により、100万ドルが与えられる。これまで、マウス考案者のダグラス・エンゲルバート氏やインターネットの先駆者、ヴィント・サーフ氏とロバート・カーン氏、“Webの父”ティム・バーナーズ・リー氏などが受賞している。
授与式は6月15日にカリフォルニア州サンフランシスコで開催される予定だ。
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