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ジェフ・ベゾス氏スキャンダル脅迫の陰にサウジ政府──調査したコンサルが結論を公表

Amazon.com創業者でWashington Postのオーナーでもあるジェフ・ベゾス氏をゴシップメディアが脅迫した件で、ベゾス氏のプライベート情報を入手したのはサウジ政府だと、ベゾス氏から調査依頼を受けた著名セキュリティコンサルのギャビン・デ・ベッカー氏が発表した。

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 「調査の結果、サウジアラビア政府がジェフ・ベゾス氏の電話にアクセスし、同氏の個人情報を入手したという結論に達した」──。ベゾス氏の依頼で同氏のスキャンダル記事のソースデータの入手経路を調査していたセキュリティコンサルタントのギャビン・デ・ベッカー氏は3月31日(現地時間)、米Daily Beastへの寄稿でそう語った。

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 発端は、米AMI傘下のゴシップメディアNational Enquirerが1月、ベゾス氏の離婚について、その原因は元ニュース番組アンカーのローレン・サンチェス氏との浮気が原因だというスキャンダルを2人の写真を添えて掲載したことだった。

 ベゾス氏は、この写真の出所の調査をベッカー氏に依頼したが、その後National Enquirerから、調査を中止し、「AMIの報道は政治的動機または政治的勢力の影響を受けていたことを示唆するものではない」という偽りの声明を発表しなければ、もっと過激な写真を公表するという脅迫メールを受け取った。その顛末をベゾス氏は2月、米Medium上で公表した

 ベッカー氏は危機管理の専門家として、FBI、CIA、連邦最高裁、企業、ハリウッドセレブなどからも依頼を受けるコンサルタント。今回の調査では、中東専門家、サウジのスパイウェアを追跡したサイバーセキュリティ専門家、ドナルド・トランプ米大統領の元アドバイザーなどが協力したという。

 ベゾス氏が所有する米メディアWashington Postの記者、ジャマル・カショギ氏が暗殺されて以来、同メディアはサウジ政府との関連性について報じてきた。それと並行してサウジ政府はWashington Postおよびベゾス氏の経営するAmazon.comのボイコットを呼び掛けるキャンペーンを展開した。

 サウジ政府はまた、カショギ氏殺害に際しても、同氏の電話に秘密裏にアクセスしていたとベッカー氏に協力したサイバーセキュリティ専門家はみているという。

 ベッカー氏は調査結果を米当局に提供し、今後はこの件について声明を出さないとしている。

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