DNSサービス「1.1.1.1」の無料VPN「Warp」、4月1日に誕生
昨年4月1日にDNSサービス「1.1.1.1」を発表したCloudflareが、今年は1.1.1.1のモバイルアプリユーザー向けVPNサービス「Warp」を発表した。無料で、より高速な有料版「Warp+」にアップグレードも可能。
米CDN大手のCloudflareは4月1日(現地時間)、昨年11月11日に公開したiOSおよびAndroid向け無料DNSアプリ「1.1.1.1」のユーザーが利用できる無料のVPNサービス「Warp」を発表した。アプリをバージョン2.0.0にアップデートすると、1.1.1.1の画面上部にWarpへの参加申し込みボタンが表示され、これをタップするとウェイティングリストでの順番が表示される(発表から10時間以上たってから申し込んだ筆者の順番は23万番以降だった)。
Cloudflareは昨年4月1日、あえてエイプリルフールに1.1.1.1を発表。“DNSが何だか分からないような普通の人でも使えるように”と11月11日にモバイルアプリも公開した。
アプリのリリースにより1.1.1.1は爆発的に普及し、現在ではGoogleの「Google Public DNS」に次ぐ2番目のパブリックDNSリゾルバになったという。
VPNも1.1.1.1同様、“VPNが何の略だか分からないような普通の人でも使える”サービスを目指したという。ユーザーが暗号化されないネットワークに接続しても、通信を自動的に暗号化する。また、データを圧縮・キャッシュするので、データ使用量を削減し、端末のバッテリー消費も節約できるとしている。
「Cloudflareは営利企業なのに、なぜそれほど便利なものを無料で提供するかというと」、Warpのさらに高速なバージョンである「Warp+」を有料で提供する計画であること、Warpが普及すれば企業による同社のVPN採用への可能性が高まること、CloudflareのコアビジネスはCDNであり、Warpの普及はCloudflareのコアサービスの価値を上げることに繋がることの3つを挙げた。
現在ウェイティングリストに登録しているユーザーがWarpを利用できるようになるのは7月末になる見込みだ。
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