Netflix、Appleの「AirPlay 2」サポートを中止 「技術的な制限のため」
Appleが5月にスタートする「Apple TV channels」には参加しない見込みのNetflixが、公式iOSアプリでの「AirPlay 2」サポートを中止した。ヘルプページには「技術的な制限のため」とある。
米NetflixのiOSアプリで、米Appleの「AirPlay」経由のストリーミングができなくなった。米MacRumorsなどが4月5日(現地時間)、更新されたNetflixのサポートページに基づいて報じた。
AirPlayは、MacのiTunesやiOS端末から大画面テレビやスピーカーなどに動画や写真、音楽をストリーミングするサービス。例えばiPhoneで再生中のNetflixの動画を、数タップで同じネットワーク内にあるテレビにストリーミングできた。
Netflixのサポートページには単に「技術的な制限のため、AirPlayをNetflixで利用することはできません」とのみあるが、同社は米メディアに対し、以下のような声明文を送った。
われわれは、Netflixのユーザーの皆さんがどんな端末を使っていようとも素晴らしい体験を楽しめることを心がけている。AirPlayがサードパーティ製端末でも利用できるようになってきている今、(Apple TV以外の)端末でのNetflix体験を区別し、最適化する方法がない。したがって、われわれの品質基準を守るために、NetflixアプリでのAirPlayのサポートを中止することにした。ユーザーのみなさんは引き続き、Apple TVなどのNetflixアプリ経由でサービスを利用できる。
声明文にあるとおり、AirPlayは「AirPlay 2」になってから、ソニー、Vizio、Samsung、LGなどのテレビで使えるようになっている。
Netflixアプリは現在もApple TVでは使える。だが、AirPlayを使えると、例えば外出中にiPhoneで見ていた動画の続きを、帰宅してからそのままテレビで見るといった場合に便利だ。
Appleは3月25日に開催したイベントで、5月に「Apple TV」アプリをリリースし、サードパーティのコンテンツを直接購入できる新サービス「Apple TV channels」の提供を米国など一部の地域で開始すると発表したが、Netflixはこのサービスには参加しないと表明している。
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