LINE Payに専用アプリが登場 起動時のパスワードなし、“加盟店マップ”搭載
LINE Payに専用のスマホアプリが登場。起動時のパスワード入力を廃したほか、近隣の加盟店を表示する地図を収録。使い勝手を向上させた。
LINE Payは4月17日、モバイル決済サービス「LINE Pay」専用のスマホアプリを発表した。同日Android版をリリースし、近日中にiOS版を公開する。起動時のパスワード入力を廃したほか、近隣の加盟店を表示する地図を収録。使い勝手を向上させ、年内にも全世界でアクティブユーザー1000万人を目指す。
従来は、コミュニケーションアプリ「LINE」の一機能としてLINE Payを展開。利用時はLINEを立ち上げてLINE Payを選択し、毎回パスワードを入力する必要があり、ユーザーから「使う際に手間がかかる」といった声が届いていた。
この他、「どのお店で使えるのか分からない」「クーポンの置き場が分からない」といった意見も出ていた。
一連の課題を解消するため、専用アプリ版は、起動時にコード画面を表示する仕様とした。決済金額が30万円未満の場合は、パスワード入力を不要に変更できる設定も設けた。
地図画面では、「エリアを検索」をタップすると、ユーザーの位置情報を基にコンビニ、カフェ、家電量販店など近くの加盟店を表示する。各種還元キャンペーンを実施中の店舗に絞って表示することも可能。
配信中の「おすすめクーポン」とダウンロード済みの「マイクーポン」を一括表示する機能も搭載。タップするだけで表示する仕様とし、使いそびれを防止する。
アプリユーザーには最大1万円を還元
LINE Payは同日、4月18日〜30日限定で、購入額の最大20%を還元するキャンペーン「平成最後の超Payトク祭」を開催すると発表。LINE Payの決済機能のうち、LINE Payカード(JCB加盟店のみ対応)、QUICPay+(Android限定)、コード支払い、オンライン支払い、LINE Pay 請求書支払い――に対応し、購入額の最大20%(最大5000円分)をキャッシュバックする。
専用アプリのユーザーには、還元額の上限を1万円に引き上げる優遇策を設け、利用を促進する。
LINE Payの長福久弘COO(最高執行責任者)は「令和はスマホ決済が当たり前の年になる。LINE Payのさらなる普及に向け、日常決済でアクティブに使われるカギとなる機能を設けた」と語った。
報道陣からは「LINEと分割することで、同アプリが持つ国内7900万人のMAU(月間アクティブユーザー数)を生かせなくなるのでは」との指摘も出たが、長福COOは「既存のLINE内の一機能としての提携は継続する。今回は、ユーザー調査で判明した不満を解消することを第一に考えた」と回答。
30万円以下の決済ではパスワード入力をやめることのリスクについては、「ユーザーのリスクと利便性は“天びん”の関係にある。キャッシュレス決済における悪用は、クレジットカード番号にひも付くものが多いため、今回は利便性向上を選んだ」(長福COO)とし、専用アプリの重要性を繰り返し説いた。
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