ダイソン、ジェット戦闘機をヒントに開発したパーソナル空気清浄ファン
ダイソンが「パーソナル」をうたう初の空気清浄機能付きファン「Dyson Pure Cool Me」を発売。狙った場所に風を届かせる新技術は、垂直離着陸機の「ハリアージャンプジェット」がヒントになった。
ダイソンは4月17日、狙った場所に的確に風を届ける新技術「Dyson Core Flowテクノロジー」を採用した空気清浄ファン「Dyson Pure Cool Me」を発表した。同日からダイソン直営店や公式オンラインストアで販売し、順次家電量販店にも展開する。価格はオープン。直販価格は4万3200円(税込)。
同社製品として初めて「パーソナル」をうたう空気清浄機能付き扇風機。デスクの上やベッドサイドに設置することを想定してコンパクトに仕上げた。
Dyson Core Flowテクノロジーは、モーターの力で押し出された空気が、凸状のドーム表面に沿って流れ、合流する際に高い圧力が生じる現象を応用した。圧力により、広がりにくい“真っすぐな風”が発生するという。
ダイソンで空調家電の開発責任者を務めるドミニク・メイソンさんは、「エンジニアたちはジェットエンジンの排気の向きを変えて垂直飛行を行うジェット戦闘機、ハリアージャンプジェットにヒントを得て、2つの空気の噴流が交わると高い圧力が生じることを発見しました。これを応用し、集中した真っすぐな風を正確に送り届ける画期的な手法を開発しました」と説明している。
真っすぐな風は狙いをつけやすい。例えば暑がりの男性と寒がりの女性が並んでソファに座っている場合でも、男性にだけ風を届けられる。ドームは可動式(手動)で風の方向を上下に調節できる他、左右70度の首振り機能も備えた。
空気清浄機能は、「Dyson Pure Cool」などと同じフィルター方式。独自の「360°グラスHEPAフィルター」はPM 0.1レベルの微細な粒子を99.95%除去し、内側の活性炭フィルターでVOC(揮発性有機化合物)やニオイを捉えるとしている。
駆動音は20〜40dB。「ベッドサイドに設置するケースを想定し、製品から20センチの距離にマイクを置いて音量や音質を繰り返し検証しました」とメイソンさん。周囲の明るさを検知して液晶ディスプレイの明るさを自動的に調節する機能や、30分から8時間までの範囲で設定できるオフタイマーなども備えた。サイズは245(幅)×245(奥行き)×401(高さ)ミリ。重量は2.8キロ。
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