女性向けのWebメディア「MERY」(メリー)を運営するMERY(東京都千代田区)は4月23日、電通と資本業務提携契約を結んだと発表した。「共同でF1層(20〜34歳の女性)向けに新たなメディアビジネスを強化する」としている。電通からの出資額は非公開。
現体制のMERY社は、小学館とディー・エヌ・エー(DeNA)が2017年8月に共同出資会社として立ち上げた。出資比率は小学館が66.66%、DeNAが33.34%。17年11月のメディア公開から1年4カ月たった19年3月時点で、月間利用者数は440万人、月間PV数は1億4440万。PVの約9割がスマートフォン向けアプリからの閲覧。利用者の年齢比率は18歳〜25歳が約7割を占める。
旧体制のMERYは、ペロリが2013年4月にサービス開始。14年にDeNAの傘下に入った。16年には月間利用者数2000万人に達した。しかし2016年末、MERYを含むDeNAの10のキュレーションメディアについて、内容の信頼性の問題や、他サイトからの無断転載などが指摘され、全てのサイトが非公開に。MERYは「女子大生インターンが低賃金で執筆・量産していた」と報じられるなど、記事の執筆体制も批判されていた。
関連記事
- “プロ”が作る「新MERY」に価値はあるのか DeNAのメディア事業が進む先
昨年末の“キュレーションサイト問題”を受け、運営体制の見直しを迫られたDeNAが、女性向けメディア「MERY」を小学館と共同で再スタート。この先、DeNAのメディア事業はどうなるのか。南場会長、守安社長の発言から探った。 - 「今や雑誌は情報ではなく“雑貨”」――女性向けWebメディア「MERY」が紙の雑誌を創刊した理由
月間2000万UUを超える女性向けキュレーションサービス「MERY」が3月に雑誌を創刊。全国でほぼ5万部が完売する反響となった。出版不況や雑誌離れが叫ばれる今、Web/アプリを飛び出し、あえて紙のメディアに挑戦した理由とは――。 - DeNA、「MERY」も全記事を非公開へ 「厳正かつ公正な調査のため」
DeNAが、同社キュレーションサイトで唯一公開を続けていた「MERY」の全記事を12月7日に非公開にすると発表。 - 「MERY」11月再開 全記事二重チェック、旧MERYの記事は使わず
休止していた女性向けメディア「MERY」が11月21日に再開。全記事を「公認ライター」と編集部で執筆。校閲を行い、編集部で二重チェックをした後で公開するなど、執筆体制を見直す。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.