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ソニー、“100キロ先に届く”IoT通信規格「ELTRES」提供へ 通信モジュールを開発
ソニーは、「LPWA」の独自規格「ELTRES」に対応する通信モジュールを発表した。価格は5000円(税込)で、6月からサンプルを出荷する。
ソニーはこのほど、IoT向けに独自開発した通信規格「ELTRES」(エルトレス)に対応する通信モジュール「CXM1501GR」を発表した。IoT機器に同モジュールを組み込むと、ソニーが今秋から提供するELTRESを活用したネットワークを使える。価格は5000円(税込)で、6月からサンプルを出荷する。
ELTRESは、低消費電力で長距離通信ができる「LPWA」(Low Power Wide Area)の一種。ボタン電池1個で動作可能で、見通し100キロ以上の伝送性能や、時速100キロ以上で走行するクルマと通信できることが特徴だ。
新開発のモジュールは、このELTRESに対応するもので、920MHz帯の電波を発信する変調LSI、外付けアンテナなどを内蔵。さらに時刻情報と位置情報を取得するため、準天頂衛星「みちびき」や米国GPSなどの衛星測位システム「GNSS」の信号を受信するLSI、高周波回路も備える。本体サイズは16(幅)×16(奥行き)×2.0(高さ)ミリ。
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