ニュース
Photoshopで加工された顔画像を見抜く技術 Adobeが開発
米アドビリサーチはPhotoshopで加工された顔画像を検知し、元画像を復元するツールをカリフォルニア大学と共同開発したと発表した。
米Adobeと米カリフォルニア大学はこのほど、Photoshopで加工された顔写真を検知して、加工前に戻せるツールを共同開発したと発表した。フェイクコンテンツを判別する環境を整えることで、デジタルコンテンツの信頼性を高める狙いがあるという。
Photoshopの「顔立ちを調整」機能で加工された顔写真を検知できる。深層学習の一種である「畳み込みニューラルネットワーク」(CNN)を活用し、インターネット上から取得した大量の顔画像と、「顔立ちを調整」機能や手作業で加工した画像を教師データとして学習させた。
加工前の顔画像と顔立ちを調整した画像を提示して、どちらが加工された画像なのかを判別させるテストを行ったところ、人間は53%の正答率だったのに対し、開発したツールは99%だった。どのような加工が行われたのかも特定できるため、元の画像に復元もできるという。
同社は「画像加工ツールを提供すると同時に、デジタルメディアの信頼性に関わるツールの悪用を特定し、思いとどまらせる取り組みも行う」としている。
関連記事
- Facebook、フェイクニュース検出のためのAI画像・動画解析ツールを27団体に提供
Facebookが、フェイクニュース対策の一環として、機械学習採用の画像・動画解析ツールを27団体の第三者ファクトチェッカーに提供する。ファクトチェッカーによる評価はツールに反映され、精度が向上していく見込み。 - Adobe CC、利用可能バージョンに制限
Adobe Creative Cloud契約におけるダウンロード可能な過去バージョンが引き上げられた。 - Instagram、フェイクないいねやコメントをAI検出で削除へ ツール悪用アカウントに警告
Instagramは、ツールを使ってフォロワーを増やしているアカウントに警告し、今後そうしたツールで生成したフェイクないいね、コメント、フォロワーは削除すると発表した。 - Instagram、ザッカーバーグCEOがあり得ない発言をするフェイク動画も「特別扱いしない」
FacebookのザッカーバーグCEOが「何十億人もの人々から盗んだデータを完全にコントロールする権限を持つ1人の男を想像してごらん」と語る(ように見える)動画がInstagramに投稿された。Instagramは、この動画も他のフェイクコンテンツ同様に扱うとしている。 - 私たちはネットの「デマ」や「フェイクニュース」とどう付き合うべきか
ネットを騒がせる「フェイクニュース」の存在。私たちは情報とどう付き合っていけばいいのでしょうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.