YouTube、「おすすめ」に3つの改善 「次の動画」で特定チャンネル非表示指定など
「次の動画」に問題のある動画が表示されるなどの問題が指摘されているYouTubeが、ユーザーに勧める動画の機能の改善を発表した。「次の動画」のメニューで特定チャンネルからの動画を表示しないように指定できる他、2つの改善が段階的に追加される。
米Google傘下のYouTubeは6月26日(現地時間)、ホーム画面や「次の動画」に表示するお勧め動画に関する3つの改善について発表した。
YouTubeはログインしているユーザーに対し、視聴履歴などに基づいてホーム画面と「次の動画」でユーザーが興味を持ちそうな未見の動画を勧めてくるが、この機能で問題のある動画が表示されたり、エロ動画の「次の動画」にファミリー動画が表示されたりといった問題が指摘されている。
お勧めされた動画のチャンネルを勧めないよう指定できるように
お勧め動画のタイトルの右端にあるメニュー(縦3点リーダ)をタップすると表示されるメニューに「Don't recommend channel(このチャンネルを勧めないで)」という項目が追加され、これをタップするとその動画のチャンネルによる動画がすべておすすめされなくなる。
これまでも特定のチャンネルをお勧めに表示させないように指定することはできたが、メニューに既にある「興味なし」を選び、「理由を教えてください」で「このチャンネルに興味がない」を選択するという数ステップが必要だった。
この機能はAndroidおよびiOSアプリに同日からローリングアウトしていく。
興味のありそうなカテゴリータブの表示
ホーム画面と「次の動画」に、ユーザーの視聴履歴に基づいて選んだカテゴリーのタブが表示されるようになる。ホームには「料理」「DIY」「最近更新した動画」などのカテゴリーが、「次の動画」では表示している動画のチャンネルの他の動画、表示している動画と似たテーマの動画などのカテゴリーが表示される。
この機能はまず英語版のAndroidアプリにサインインしたユーザーが利用できるようになり、段階的に拡大していく。
お勧めする理由の表示
ホーム画面にユーザーが見たことのないチャンネルの動画をお勧めとして表示する場合、お勧めする理由を表示する。例えばユーザーが登録しているチャンネルを見ている他のユーザーの多くが見ているチャンネルの動画だから、などと説明される。
この機能はまずiOSアプリで同日ローリングアウトし、Androidとデスクトップにも段階的に拡大していく。
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