ジョニー・アイブ氏、Appleを退社し、デザイン企業「LoveFrom」立ち上げ Appleは顧客に
スティーブ・ジョブズ氏がCEOに復帰した後のほとんどの製品デザインを手掛けてきたAppleの最高デザイン責任者、ジョニー・アイブ氏が同社を退社し、自身のデザイン会社「LoveFrom」を立ち上げる。今後は別会社でApple製品デザインを手掛けていく。
米Appleの最高デザイン責任者(CDO)、ジョナサン(ジョニー)・アイブ氏が年内にAppleを去る。Appleが6月27日(現地時間)に正式に発表した。
同氏は2020年に独立したデザイン企業を立ち上げ、Appleを主要顧客の1つとする計画。今後もAppleと密接にかかわっていく。
アイブ氏は発表文で「30年近くに及ぶ、多数のプロジェクトで文化を構築するために行ってきた仕事を誇りに思っている。(中略)私はAppleのデザイナーたちに最大の信頼を持っている。彼らは最も親しい友人であり続け、今後も彼らと仕事を続けるのが楽しみだ」と語った。
AppleのCDOの後任は定めず、デザインチームのインダストリアルデザイン担当副社長のエバンス・ハンキー氏とヒューマンインタフェースデザイン担当副社長のアラン・ダイ氏がジェフ・ウィリアムズCOO(最高執行責任者)の直属になる。
米Financial Timesのインタビューでアイブ氏は、新企業名を「LoveFrom」にすると語った。故スティーブ・ジョブズ氏がかつて、会うこともないかもしれない人のためであっても、愛と気遣いを持って何かを作ることが根本的なモチベーションの1つだと語ったことに由来すると説明した。
アイブ氏が2014年にAppleに招いたデザイナーのマーク・ニューソン氏もLoveFromに参加する。
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