ニュース
相鉄バス、客を乗せた自動運転バス運行へ 技術水準は「レベル2」 横浜市内で実験
相鉄バスと群馬大学が、客を乗せた大型路線バスを運行する実証実験を始める。9月14日〜10月14日の金〜月曜日に「よこはま動物園ズーラシア」と「里山ガーデン」を結ぶ約900メートルを走行する。技術水準は「レベル2」。
神奈川県内を運行する相鉄バスと群馬大学は8月27日、自動運転の大型バスに客を乗せ、横浜市内の「よこはま動物園ズーラシア」「里山ガーデン」の間を走行する実証実験を行うと発表した。9月14日〜10月14日の金〜月曜日に、約900メートルのコースを1日に16往復する。
同時期に開かれるイベント「里山ガーデンフェスタ」の来場者の利用を見込む。運賃は無料だが、バスの運行に当たっては、同イベントの実行委員会が相鉄バスと群馬大に営業を委託する形を取る。自動運転の大型バスを営業目的で運行する実証実験は日本初という。
実験では、相鉄バスが保有するハイブリッドバスを使用する。走行速度は約20キロで、自動運転技術は「レべル2」。あくまでドライバーが主体で、システムは部分的な運転支援を担う。安全性に支障が出た場合は、完全な手動運転に切り替える。
実験でバスに搭載する自動運転技術は群馬大が開発した。同大は地域に根差した自動運転による移動サービスを研究・開発しており、相鉄バスとは4月に共同研究をスタートしていた。
両者は今後も大型バスを使った実験を継続する予定で、将来的には「レベル4」(限定された領域内での完全自動運転)による営業運行を目指すという。
関連記事
- で、ぼくらはいつ自動運転車に乗れるんですか? 研究歴20年、金沢大学 菅沼准教授に聞く
夢の乗り物「完全自動運転車」に一般の人々が乗れるようになるのはいつ? 約20年研究を続けている金沢大学の菅沼直樹准教授に、ペーパードライバーの記者が直撃した。 - 「レベル3自動運転」視野に法改正進む、条件満たさず使用すると反則金
警察庁が自動運転に関わる反則金などを定めた「改正道交法施行令案」を公開し、意見募集(パブリックコメント)を始めた。自動運転システムの使用条件を満たさない状態、作動状況記録装置が正常に働かない状態で使用すると反則金9000円など。 - トヨタ、自動運転で中国Pony.aiと提携 9月にレクサスで公道実験
トヨタが中国の自動運転技術企業Pony.ai(小馬智行)と自動運転パイロットで提携する。9月には北京と上海の公道で、Pony.aiのシステムを搭載したレクサスによる実証実験を開始する。 - 日産、「確実にカップイン」するゴルフボール開発 新型スカイラインの“手放し運転”技術を応用
日産自動車が、確実にカップインするゴルフボール「ProPILOT GOLF BALL」を発表。新型「スカイライン」に搭載している運転支援技術「プロパイロット2.0」を応用したもの。位置情報を基に、グリーン内の最適なルートを計算し、無線でボールに伝達することで、カップまで自走させる仕組み。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.