Mozilla Corporationのクリス・ベアードCEO、年内辞任を発表
Mozilla CorporationのCEOを2014年から務めているクリス・ベアード氏が、2019年末に同職を退くと発表した。後任はこれから探し、年内に決まらない場合はミッチェル・ベイカー会長が暫定CEOを務める。
米Mozilla Corporationのクリス・ベアードCEOは8月29日(現地時間)、2019年末にCEOを辞任すると発表した。後任はまだ決まっていない。
ミッチェル・ベイカー会長と協力し、取締役会とも連携して次期CEOを探していく。年末を過ぎてもCEOが決まらない場合、ベイカー氏が暫定CEOを務める。ベアード氏はその後も取締役会へのアドバイスを続けるとしている。
同氏はCEO退任後の具体的な説明はしていない。「Mozillaは今後何年も勢いを維持する基礎が整った」ので「私は一歩下がって自分の次のステップを始める時が来たと判断した」と公式ブログで語った。
ベアード氏はエジンバラ大学でMBA取得後、カナダ政府や米Hewlett-Packard(HP)などを経て2004年にMozilla入りし、2013年6月までCMO(最高マーケティング責任者)を務めた。その後、米ベンチャーキャピタルGreylock Partnersのパートナーを務めていたが、2014年3月にMozillaのCEOに就任した共同創業者のブレンダン・アイク氏が辞任した後、暫定CEOとしてMozillaに戻り、同年7月に正式CEOに就任した。
ベイカー会長は公式ブログでベアード氏のMozillaでの功績を称え、特にWebブラウザ「Firefox」のセキュリティとプライバシーのニーズを満たすことで「再び最高の製品になるよう再活性化させた」としている。
ベイカー氏は、Mozilla Corporationの継続性を確保するために、同社への関与を増やし、必要に応じて暫定CEOに就任する準備はできていると語った。同氏はMozilla Projectの共同創業者で、2008年にジョン・リリー氏がCEOに就任した際、それまでのCEOから会長職に移行した。
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