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長い付き合いだから分かるクラウドの強み 徹底比較で検証した基本スペックの高さ Oracle CloudインフルエンサーができることOracle Partner Awards受賞パートナー企業特集

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 本特集では、日本オラクルが8月5日に発表した「Oracle Partner Awards 2019」受賞パートナー企業を4回に分けて紹介する。

 第3回は「Cloud Partner of the Year」賞のアシスト、「Autonomous」賞のシステムエグゼ、「Cloud Influence」賞のテクバンに話を聞いた。

Oracle Cloudには「後発だからこその強み」がある

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アシストの岸和田隆氏(データベース技術本部 技術統括部 ビジネス推進部 部長)

 アシストは、世界中から優良なソフトウェアを発掘し、日本企業が使いやすい形で提供するソフトウェア専門商社。特にデータベース(DB)に関して深い知見とサポートする技術力を持っている。

 アシストとOracleの歴史は日本オラクルよりも長い。日本オラクル設立前の1987年に、Oracleの日本総代理店となる「株式会社オラクル」をアシストグループ内に立ち上げ、日本国内でOracle Database製品の普及に大きく貢献した企業でもある。アシストは以降30年以上にわたり、Oracle Databaseを中核にしたビジネスを展開している。

 長い経験を有するオンプレミスのDB製品はもちろん、アシストはOracle Cloudについても東京リージョンの開設前から取り扱っている。新しく展開されているOracle Cloud Infrastructureも、他社に先駆けて東京リージョンの開設前から検証していた。

 「性能・コスト面で、先行する他のクラウドとどう違うかをユーザー目線で検証している」というのは、アシストの岸和田隆氏だ。検証で得た知見は、自社やOracleが開催するセミナーなどでユーザーに伝えている。

 DBのPaaS「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud」についても、競合と考えられるAmazon Redshiftとの比較をいち早く実施。得た知見は、日本オラクルにもフィードバックしている。「クラウドでは後発であり、まずは顧客の選択肢にOracle Cloudが入ることが重要。情報提供にはパートナーとしても注力している」(岸和田氏)

 Oracle Cloudは市場で後発だからこその強みもある。機械学習を活用し、データ管理のプロセスを自動化する「Autonomous」の機能などは、他社のクラウドにはないものだ。コスト効率も、先行するベンダーより良くなるよう設定されているという。それらをしっかりと訴求することが、パートナーの役割だとアシストは考えているのだ。こういった一連の活動が評価され、アシストは「Cloud Partner of the Year」賞を獲得した。

基幹系システムを一気にクラウド移行は「ハードルが高い」 解決策は?

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アシストの小西雅宏氏(執行役員 データベース技術本部長 兼 サービス事業部長)

 アシストの顧客は小規模から大規模まで幅広い。中でも複数のDBのシステムを利用している顧客には、ハードウェアとソフトウェアを一体化した「Oracle Database Appliance」(ODA)を使ってまずはDBを統合し、そこからスムーズにクラウドに移行する「クラウドジャーニー」を提案している。

 Oracle Cloudを使えば「さまざまなOSやネットワークなどを組み合わせて複雑化した環境をシンプルにでき、運用負荷を削減できる」(アシストの小西雅宏氏)。顧客の事業立ち上げが早くなるという効果もある。

 アシストはOracle Cloudを約200社に提供しており、20年度はさらに増加を見込む。企業がオンプレミスにある基幹系システムを一気にクラウド化するのはハードルが高いため、まずは情報系のシステムからOracle Cloudの活用が加速するだろうと岸和田氏は考える。その上で基幹系システムは、まずはODAなどに統合化して災害対策部分をOracle Cloud上に構築する――というように、ハイブリッドクラウド構成が増えるとも予測する。

 クラウドならば、サーバやネットワークなどのファシリティをデータセンターに置く必要がない。岸和田氏は「クラウドはデータセンターをソフトウェア化したものとも捉えられる。従来、アシストでは実現が難しかったプラットフォームを含めた提案も提供できる」と胸を張る。

 


 

Oracle Cloudの性能は? 検証結果をブログで積極的に公開

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システムエグゼの安田正秋氏(BIソリューション本部 管理会計ソリューション部 課長)

 続いて紹介するシステムエグゼは、データベース(DB)のスペシャリストとして20年以上の経験を持つ独立系SI企業だ。Oracle Databaseに関する十分な実績とノウハウがあり、DB基盤の構築からBIツールを使ったデータ活用まで多くの顧客案件を手掛けている。

 Oracle Databaseの経験を生かし、同社はいち早くOracle Cloudに着手。中でもOracle Autonomous Database Cloudについては、素早く検証を行いノウハウを蓄積し、Oracle Cloud Infrastructureと組み合わせて顧客に提供する体制を整えた。

 同社の安田正秋氏は「性能・機能を検証し、結果をブログやホワイトペーパーで公開している」という。既にOracle Autonomous Data Warehouse Cloudのベンチマーク検証(SwingBench編)、インスタンス稼働のスケジューリング、オンデマンドバックアップの取得などの検証結果を公開し、多くのアクセスを集めている。

 システムエグゼの利渉拓磨氏は、クラウド基盤のOracle Cloud Infrastructureでは「CPUやメモリ、ディスク性能の負荷テストも行い、他社のクラウドと客観的に比較している」と話す。Oracle Cloud Infrastructureについても、自動化機能の評価やコストパフォーマンスの比較結果を公開している。

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システムエグゼの利渉拓磨氏(データベースソリューション本部 Oracleソリューション部 次長)

 利渉氏は、Oracle Cloudの印象を「基盤のコストパフォーマンスは想像以上に良い。他のクラウドと同じスペックで比較すると、コストは半分くらいになるものもある」と話す。単価当たりの性能や得られるリソースのスペックが高いだけでなく、実際にDBなどを動かした時の性能が高い。その上でOracle Cloudは最小構成でも十分なリソースが確保されていると評価する。

 他のクラウドではメモリが2GB、4GBなどの低スペックで事前検証を行い、そのままの構成で本番に移行することも多い。そのまま本番のトラフィックで運用すると、スペックが足りずトラブルに発展する場合もある。対してOracle Cloudの最小メモリ容量は15GBだ。「Oracle Cloudなら基本スペックが高く、潜在的なリスクの回避にもつながる」

 安田氏は「Oracle Autonomous Database Cloudであれば、既存のOracle Databaseのシステムを簡単に移行可能」という。クラウド上でのBIツールの導入も容易だ。そのためAutonomous Data Warehouse CloudとBIツールを組み合わせたセルフサービス型データ活用の環境も構築でき、既に複数の実績が得られている。こうした実績から、システムエグゼは「Oracle Excellence Awards 2019」を獲得した。

データベース以外のPaaS機能のノウハウも獲得 Oracle Cloudを使いこなす提案を

 また、顧客への柔軟な提案のために「ユニバーサル・クレジット」も活用。Oracle Cloudには本格的なBIなどあらゆる機能・ツールがそろっているが、それらをオールインワンで使える定額制のユニバーサル・クレジットなら、気軽にさまざまな機能を試せて、コストも最適化できる。「Oracleに高いイメージを持っていた顧客には『こんなに安くできるのか』と驚かれる。われわれも提案の幅が大きく広がっている」と安田氏は言う。

 システムエグゼは今後、Oracle CloudのWeb Application Firewall(WAF)なども活用し、他のPaaSの機能も合わせて提案していく。そのために新しいWAFの機能や開発の方向性について、米国の開発担当者から直接、細かくレクチャーを受けている。サーバレスなどの新しいPaaS機能も詳しく理解、提案できるよう準備しているという。

 


 

「エンタープライズ用途の本番環境で使うIaaSに、Oracle Cloudは向いている」

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テクバンの森中雅夫氏(事業統括本部 インフラソリューション事業部 インフラソリューション部 インフラソリューション4課長代理)

 もう1社、紹介するテクバンも、Oracle Cloudの評価をいち早く公開している。1996年に設立され、ITインフラの構築を得意とする同社は、データベース(DB)を中心にOracleのソフトウェア製品で豊富な実績を持つ。Solarisを使ったUNIXマシン導入でも数多く実績を積み、今ではOracleのソフトウェアとハードウェアをまとめてサポートできる体制を整えている。

 Oracle Cloudを活用するITインフラの構築も早くから手掛けているが、東京リージョンの開設でそれが加速している。

 テクバンの森中雅夫氏は「オンプレミスでのインフラ構築には強みがあり、今ではそれらをOracle Cloudにつなぐところを強化している。そのためのVPN導入支援サービスも既に提供している」と話す。Oracle Cloudの提供開始時から検証を始め、使いこなすための情報をブログで公開。積極的な情報発信が評価され「Cloud Influence」賞を獲得した。

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テクバンの今柳田洋士氏(事業統括本部 インフラソリューション事業部 インフラソリューション部 インフラソリューション4課長)

 Gen1と呼ばれた第1世代のOracle Cloudは「他社のクラウドと比べると、物足りないものがあった」と回想するのは、テクバンの今柳田洋士氏。東京リージョンが開設され、新しく展開されているOracle Cloud Infrastructureは「価格も性能も、十分な競争力がある」という。

 コスト面では、通信費で優位性がある。パブリッククラウド・サービスの中には、内から外に向かっての通信費負担が大きいものもあるが、Oracle Cloudの場合は容量10TBまでの通信費が含まれるため、ある程度の利用範囲であれば追加費なしで使える。また標準搭載のストレージのIOPS性能も十分で、今柳田氏は「エンタープライズ用途の本番環境で使うIaaSに、Oracle Cloudは向いている」という。

実践的な情報発信が、クラウド導入の案件につながる

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テクバンの立澤翔太氏(事業統括本部 インフラソリューション事業部 インフラソリューション部 インフラソリューション4課)

 テクバンのブログでは、Oracle Cloud Infrastructureのネットワーク周りを解説。中でも「Oracle Cloud InfrastructureとCisco/YAMAHAルータでVPN接続をしてみた」などは好評だ。このようにVPN接続するための設定方法など、実践的な情報を発信することは、既存環境とOracle Cloudを接続したい顧客からの引き合いのきっかけになる。「ブログをきっかけに声が掛かり、案件に発展しているものが多い」(テクバンの立澤翔太氏)

 Oracle Cloudの情報はまだ十分でないところもあり、新しいOracle Autonomous Database Cloudをどう使いこなせば良いか不安を覚える企業情報システム担当者もいるだろう、と森中氏は指摘する。そういった不安を払拭するためにもテクバンはOracleと協力し、これからも積極的な情報発信を行う。特に自分たちの強みであるネットワーク周り、Oracle Cloudの強みであるDBのPaaSを組み合わせるノウハウは、より一層深めていく構えだ。

 また、初心者向け情報も発信し、より多くの人にOracle Cloudに触れてもらう考えだ。そのためにも「あまり専門用語を使わずに分かりやすい情報発信を心掛けている」と立澤氏。基幹系システムのクラウド移行などの提案に力を入れていく。


提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2019年9月12日

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