Amazon、Alexaが答えられなかった質問をユーザーがサポートする「Answers」開始
AmazonのAIアシスタント「Alexa」が答えられなかった質問の回答をユーザーコミュニティに投稿してもらう「Alexa Answers」が米国で一般公開された。
米Amazon.comは9月12日(現地時間)、音声AIアシスタント「Alexa」が答えられなかったユーザーからの質問の回答をクラウドソーシングで追加していく新サービス「Alexa Answers」を米国で一般公開した。米Fast Companyが担当者のインタビューを添えて報じた。
Alexa Answersは昨年12月に招待制で開始したサービス。既に数十万件の回答が集まっており、米国ではそれらの回答を活用している。
Alexaが答えられず、「すみません、よく分かりません」などと答えた質問のうち、多数のユーザーが尋ねたものがAlexa Answersのページに表示される。Amazonのアカウントでログインしたユーザーは、これらの質問から自分で答えられるものを選んで回答を入力する。
音声で再生するので、回答は300字以内にする必要がある。1つの質問に複数の回答が寄せられると、フィードバックで最適な回答が採用される。
回答者のモチベーションを上げるための工夫もある。Alexa Answersの回答が実際に採用されると、Alexaは答えた後に、「この回答はAmazon顧客によるものです」と付け加え、「あなたの質問に答えられましたか?」と確認する。これにユーザーが「Yes」と言えば、回答者にいいねが追加される。また、Alexa Answers上のリーダーボードで、優秀な回答者のランキングが表示される。
AmazonのAlexa Information担当副社長のビル・バートン氏はFast Companyに対し、Amazonが以前から製品レビューでユーザーの意見を表示していることに触れ、「質問する顧客への情報提供にユーザーコミュニティを活用するのはAmazonのDNAだ」と語った。
荒しや問題のある回答の対策として、AmazonのAIが不適切だと判断した単語が含まれる回答は採用されない。また、ユーザーは他のユーザーの回答が不適切だと報告することもできる。
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