Blizzard、香港発言プレイヤーのペナルティを軽減し、「中国への配慮ではない」と説明
eSport大会後のインタビューで「香港を解放せよ」と叫んだプレイヤーをルール違反として罰したBlizzardが、判断を急ぎすぎたとして、ペナルティを軽減すると発表した。「決定に中国との関係は影響していない」と強調した。
米ゲーム大手のBlizzard Entertainmentは10月12日(現地時間)、オンライン戦略カードゲーム「ハースストーン」の世界大会「グランドマスターズ」の公式競争ルールに違反したプレイヤーを罰した件について、公式に説明した。
8日の大会初日のゲームの勝者、Blitzchungことワイ・チョン氏が公開インタビューで「香港を解放し、われわれの時代に革命を」と叫んだ。Blizzardはこれをルール違反だとして、マスターズの称号剥奪、大会への1年間の出場停止、賞金の取り消しを発表した。インタビューを行っていた2人のキャスターも降板させた。
Blizzardは12日、この判断に対し、多数のゲーマーやeスポーツファン、自社の従業員などが懸念を表明し、判断のプロセスが不十分で即決しすぎたと語った。
ルール違反ではあるが、チョン氏はゲーム自体はフェアに戦ったので、賞金は贈ることにし、また出場停止は6カ月に短縮すると説明した。キャスターも、6カ月後に復帰させる。
J・アレン・ブラック社長は「Blizzardが目指すのは、政治的見解、宗教的信念、人種、性別などに関係なく、世界中のすべてのプレイヤーが常に安全であると感じ、ゲームへの参加とゲームプレイの両方を楽しめるようにすること」であり、今後もルールを「社会的または政治的な意見を分裂させるようなプラットフォームにならないように適用していく」と語った。
同氏は、「中国との関係が今回の決定に影響を与えなかったことを明確にしたい」と強調した。
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