「エーアイクエスト 〜そして分析へ〜」 辞令と社内調整とセキュリティと呪われし責任者:マスクド・アナライズのAIベンチャー場外乱闘!(6/6 ページ)
AI事業部を立ち上げるぞ――大企業で新規事業を立ち上げるときにはどんな困難を伴うのか。RPGっぽく解説してみた。
翌日 経営企画部
ああああ 達は経営企画部に向かった。
→話す →経営企画部長
部長「また君たちか。私も忙しいので後にしてくれ」
→道具 →盗撮バッグ →使う
部長「こ、これは!? 一体どういうことだ? やめたまえ!」
部長「分かった、君たちの言う通りにしよう。アクセス制限とインストール制限を解除する。それでいいだろう」
→はい いいえ
部長「物分かりが良くて助かる。私から情報システム部門に伝えておこう。その代わり映像は全て処分しておくように」
部長「いいか、親父……いや、社長には絶対に言うなよ」
タラッタ タッータッーター♪(効果音)
ああああ はインターネット環境を手に入れた。
技術ブログにアクセスできるようになった。
ああああ はインストール権限を手に入れた。
プログラミングの開発環境をインストールした。
→道具 →盗撮バッグ →捨てる
それを捨てるなんてとんでもない!
こうして ああああ はAI事業部を立ち上げるために尽力した。
AI事業部の活動を認めてもらうには、社内でさまざまな障壁があった。
しかし ああああ は社内の理解を得るために努力を重ねた。
そして初めて社長室に向かった日から、1年が経過した。
オフィス
課長「久しぶりだね、 ああああ 君。今日はAI事業部が正式に社内組織として加わる日だね。これから辞令も出るのだろう。なぜ知ってるかって? 元上司として、気になるものだよ」
課長「ぜひ私のもとで学んだ経験が役に立ったと、社長に伝えてくれたまえ」
ああああ は社長室へ向かった。
社長室
社長「君は確か・・・・・・そうか、AI事業部の件だね。これまでの経験を生かして、各部門との調整をうまく進めたそうじゃないか」
社長「本日付けでAI事業部は社内の正式な部署として、組み込まれることになった。心から礼を言おう! 我が社のデジタルトランスフォーマーも、君の働きのおかげだ」
社長「ああああ 君には、社長賞として金一封(3万円)を与えよう」
社長「そしてAI事業部の責任者は、君の元上司に任せることになった。ああああ 君は心機一転で別業務の経験を積んでほしい。直に正式な辞令が出るはずだ」
社長「元上司なら君のような優秀な部下を育てた手腕を、AI事業部でも発揮してくれるだろう」
社長「ああああ 君、いやAI事業部立ち上げの功労者よ! 君は我が社が躍進する契機として社歴に刻まれるだろう」
かくしてAI事業部立ち上げに関わった ああああ の名は社内の一部で注目された。
そして苦労の大半が社内調整で、まだ何も始まっていないのを知っていたのは ああああ だけであった。
異動の辞令が出た後に ああああ の姿を見た社員はいない。
そして ああああ の立ち上げたAI事業部は、後任の責任者により会社の闇としてその名を刻むのであった。
AI開発とデータ分析という新たな冒険が始まる。
TO BE CONTINUED TO 「AI開発ミステリー 〜そして誰も作らなかった〜」
〜END〜
著者からのお知らせ
8月27日に初の著作「未来IT図解 これからのデータサイエンスビジネス」が発売されました。「今さらデータサイエンスの本?」ではなく「今だからこそデータサイエンスの本」です。新しい技術への向き合い方やあるべき働き方など、さまざまな示唆やヒントが詰まった一冊になりました。ITmediaでも連載している松本健太郎さんとの共著となります。Amazonで購入すると、特典として本書に掲載されたイラストデータがダウンロードできます。
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