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講談社が「はるか夢の址」に勝訴 大阪地裁、運営者に約1億6000万円の支払い命じる
講談社が、海賊版リーチサイト「はるか夢の址」の運営者ら3人に対する損害賠償請求について、勝訴したと発表。大阪地裁が同社の主張を全面的に認め、3人に約1億6000万円の支払いを命じた。
講談社は11月18日、海賊版リーチサイト「はるか夢の址」(あと)の運営者に対し損害賠償を求めて提起した訴訟で、勝訴したと発表した。大阪地裁が同社の主張を全面的に認め、運営者ら3人に対し総額約1億6000万円の支払いを命じた。
はるか夢の址は、不正アップロードされた漫画や雑誌など、海賊版コンテンツをダウンロードできるリンクをまとめたリーチサイト。講談社が発刊する「ヤングマガジン」「イブニング」など8誌の漫画を無断でアップロードしていたとして、同社は7月にサイト運営者に対して損害賠償を請求する訴訟を提起。大阪地裁が、この主張を全面的に認め、3人に対して約1億6000万円の支払いを命じた。3人は、既に刑事裁判でそれぞれ懲役2年4カ月、3年、3年6カ月の実刑判決を受けている。
講談社は「今回の判決は、意図的に著作権を侵害し違法な海賊版サイトを運営する行為が、いかに反社会的で悪質なものであるかを示した有意義なものだ」とコメント。今後も海賊版サイト運営者らの責任を厳しく追及していくという。
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