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富士フイルム渾身の道楽カメラ「X-Pro3」で味わうフィルム時代のノスタルジー荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/6 ページ)

富士フイルムの「X-Pro3」は、実に面妖なカメラである。人によっては「これなに? デジタルだよね、アナログじゃないよね」となってしまう。一体、富士フイルムは何をしたかったのか、説明しよう。

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ファインダーの左下に四角い板が見えてるのが分かる。これがミソ

 これをファインダー内で見るとこうだ。ぴょこんと出てきた小さな枠に画像が表示されてる。これ、マニュアルフォーカス時にピントを確認するためのものだ。


ファインダーの右下にセンサーからの画像がオーバーレイされている。フォーカス枠の場所の拡大図だ

 続いてレバーを外側に倒す。指で引っ張る感じで。そうするとこうなる。ファインダーが黒いシャッターで塞がれた。


シャッターが閉じて光学ファインダーが塞がれた

 こうすると光学ファインダーから電子ビューファインダー(EVF)に切り替わり、画面はこうなるのだ。


光学ファインダーからEVFに切り替わった。こうなると通常のミラーレス機と同じである

 いきなりデジカメに戻った!

 つまり、レバー一つで光学ファインダーとEVFを切り替えられるのがハイブリッドファインダーなのだ。光学ファインダーは広角過ぎたり望遠過ぎたりすると対応できないので、そういうときはEVFで撮ればいい。

 これこそがX-Proシリーズの最大の特徴なのだ。

 で、こういうアナログ感は持っていたものの、X-Pro2までは普通のデジカメとして普通に使えた。X-Pro3はさらなる挑戦に出たのである。

 なんと、背面の液晶モニターが常時裏返っているのだ。裏返っている代わりに真ん中に正方形の小さなサブモニターが付いている。


X-Pro3の背面。正方形のサブモニターしかない。右側には十字キーもない(これは最近の富士フイルムの特徴だ)。代わりにスティックがあり、デザイン的にもすっきりしている

 このモニターにある情報……フィルム時代を知ってる人にしか分からないギミック。いったいこれは何をしたかったのか。

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