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トヨタ、“空飛ぶクルマ”量産化へ 米ベンチャーJobyと協業
トヨタが「電動垂直離着陸機」(eVTOL)を開発する米Joby Aviationと協業。トヨタの生産・技術開発の知見と、JobyのeVTOL開発のノウハウを組み合わせ、“空飛ぶクルマ”の量産化を目指す。
トヨタ自動車は1月15日(米国時間)、ヘリコプターのように垂直に離着陸できる「電動垂直離着陸機」(eVTOL)を開発する米ベンチャーのJoby Aviationと協業すると発表した。トヨタの生産・技術開発の知見と、JobyのeVTOL開発のノウハウを組み合わせ、“空飛ぶクルマ”の量産化を目指す。
今回の協業では、トヨタがJobyに3億9400万ドル(約430億円)を出資。同社の友山茂樹副社長がJobyの取締役に就任する。今後は機体の設計、素材、電動化の技術開発で協力する他、クルマの生産方式のノウハウも共有するという。
トヨタは「eVTOLの開発・製造には、電動化、新素材、コネクティッドなどの技術が求められるため、次世代環境車の技術との共通点も多い」と説明。「最終的には、高い品質、信頼性、安全性、厳しいコスト基準を満たすeVTOLの量産化を実現する」としている。
空飛ぶクルマと称されるeVTOLは、都市部での渋滞の解消や過疎地の輸送手段の確保につながると期待されている。
eVTOLの実用化を目指す企業は近年増えており、宅配事業を手掛けるヤマトホールディングスは米ヘリコプターメーカーのBellと協業し、20年代前半の実用化を目指している。
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