ミクシィの19年度1〜3Q、最終利益97.5%減 モンストのV字回復ならず
ミクシィが2019年4〜12月期の連結決算を発表。最終利益は前年同期比97.5%減の4億2600万円に落ち込んだ。モンストのV字回復とはならなかった。
ミクシィが2月7日に発表した2019年4〜12月期の連結決算は、売上高が前年同期比31.7%減の723億6400万円、営業利益が88.6%減の30億7600万円、最終利益が97.5%減の4億2600万円と減収減益だった。主力のスマートフォンゲーム「モンスターストライク」(モンスト)のARPU(ユーザー1人当たりの平均売上高)低下が影響した。
同社の木村弘毅社長は、19年11月に開いた19年度上半期(4〜9月期)の決算会見で「下半期は復調したモンストのMAUを生かし、消費意欲をかき立ててARPUを改善したい」と発言。年末年始キャンペーンなどによってV字回復を狙う方針を掲げていたが、業績は振るわなかった。
セグメント別では、モンストなどのゲーム運営やプロスポーツチームの経営を含むエンターテインメント事業の売上高は前年同期比32.6%減の684億3600万円、営業利益は61.3%減の132億6700万円だった。
SNS「mixi」や写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」などのライフスタイル事業の売上高は前年同期比10.6%減の39億2800万円、営業損益は4億2800万円の赤字(前年同期は12億4500万円の赤字)だった。オンライン年賀状サービス「みてね年賀状」が堅調に推移した影響で、前年同期から赤字幅が減少した。
一方、19年度の通期業績予想は、売上高を従来予想比3.0%増の1030億円、営業利益を80.0%増の90億円、最終利益を33.3%増の40億円に上方修正する。期中に連結子会社化した3社の業績を加味したことや、19年12月に実施した本社移転のコストが想定を下回ったこと、広告宣伝費の効率化を進めたことなどが主な要因という。
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