SpaceXの「Crew Dragon」での民間人宇宙旅行、早ければ2021年にも実現
宇宙旅行会社Space Adventuresが、イーロン・マスク氏のSpaceXとの契約により、宇宙船「Crew Dragon」による民間人の宇宙旅行を早ければ2021年初頭にも実施すると発表した。乗船できるのは4人で、最長5日間宇宙で過ごせる。
米宇宙旅行会社Space Adventuresは2月18日(現地時間)、イーロン・マスク氏率いる宇宙企業SpaceXとの契約により、民間人の宇宙旅行を2021年初頭にも実現する計画を発表した。SpaceXの有人宇宙船「Crew Dragon」で最長5日間、宇宙に滞在できる。
SpaceXは1月、米航空宇宙局(NASA)と取り組んでいるCrew Dragonによる宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)への搬送の最終テストを成功させた。マスク氏は、その際、「有人宇宙船の打ち上げは第2四半期(4〜6月)に実現すると考えている」と語った。
Space Adventuresは、民間人の宇宙旅行は2021年初頭〜2022年半ばに実現させる計画。ツアーに参加できるのは1度に4人まで。参加者は数週間の事前訓練の後、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地からSpaceXのFalcon 9ロケットで打ち上げられるDragon Crewに乗船する。
料金は公表されていない。Space Adventuresはこれまで、大気圏内での無重力体験や、ロシアのソユーズでのISSまでの宇宙旅行などを提供してきた。
SpaceXはこれとは別に、独自の宇宙旅行の計画を2018年9月に発表している。こちらはDragon Crewではなく、新設計で4人以上の人を乗せられる「Starship」(旧BFR)による月の周回旅行で、スタートトゥデイの前澤友作社長(当時)がその権利を買い占めた。
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