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試着なしで足に合う靴を――靴専門のECサイト「ZOZOSHOES」誕生 「ZOZOMAT」と連携、3Dデータをミリ単位で活用

ZOZOが靴専門のECサイト「ZOZOSHOES」をオープン。「ZOZOMAT」と連携し、客の足型に合う靴を試着なしでレコメンドする機能を持つ。ネット通販での靴選びに不安を抱えるユーザーの課題を解消し、靴カテゴリーの商品取扱高を拡大する狙い。

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 ZOZOは3月4日、靴専門のECサイト「ZOZOSHOES」をオープンした。2019年夏に発表した足のサイズを測れるマット「ZOZOMAT」と連携し、客の足型に合う靴を試着なしでレコメンドする機能を持つ。メーカーごとの規格の差に対応しており、数値上はサイズが異なる靴を複数勧めることもある。ネット通販での靴選びに不安を抱えるユーザーの課題を解消し、靴カテゴリーの商品取扱高を拡大する狙い。返品率の低減も目指す。

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ZOZOがオープンした靴専門のECサイト靴専門の「ZOZOSHOES」

 ファッションECサイト「ZOZOTOWN」内のモールという位置付けで、オープン時点ではナイキ、アディダス、ニューバランス、コンバース、ヴァンズなどのブランドが出店。スニーカーをはじめ、ローファーやパンプスなど約100種類の商品を取りそろえる。今後は種類を拡大しつつ、サンダルやブーツなど季節に合わせた商品を販売する計画だ。現段階で靴を自社開発する予定はないが、メーカーとの共同開発は適宜検討するという。

 商品の詳細ページでは、その靴の魅力や歴史、アパレルを含めたおすすめコーディネートなどを解説するオリジナル記事を掲載し、ユーザーの購買をサポートする。現時点では未対応だが、ビジネス、パーティーなどの利用シーンや、撥水(はっすい)、防水などの機能面から商品を検索できる機能も近く実装する予定だ。

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近く実装予定の機能

ZOZOMATで足のサイズをミリ単位で計測

 ZOZOSHOESと連携するZOZOMATは、スマートフォンアプリと連動して足の3Dサイズを計測できるマット。ZOZOMATに足を載せ、スマホのカメラで撮影すると、カメラがマット全体にあるドットマーカーを読み取り、足裏の長さや甲高、足幅、かかと幅などサイズをミリ単位で計測する仕組み。結果はスマホアプリ上に表示する。

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足の3Dサイズを計測できる「ZOZOMAT」

 ZOZOSHOESには、ZOZOMATで計測したデータを基に靴との相性をスコア化し、最適な靴をAIがレコメンドするエンジンを実装した。足全体のデータをマッチングに活用するため、足裏の長さが同じユーザー同士でも、おすすめする靴の種類やサイズが変わる場合があるという。

 ZOZOMATでサイズを計測した上で、ZOZOSHOESで靴を注文したユーザーには、サイズが合わなかった場合の返品に応じる。今後もユーザーからのフィードバックを踏まえ、測定とレコメンドの質を高めていくという。

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ZOZOMATで計測した3Dデータ

「ZOZOSUIT」の反省踏まえた

 3月4日の記者発表会に登壇した、ZOZOの伊藤正裕COO(最高執行責任者)は「ZOZOSHOESにはZOZOTOWNにはなかった機能を搭載し、さらに靴を買いやすい売り場にする」と強調。ZOZOMATでは、レーザースキャナーとほぼ変わらない測定精度を実現したと自信を見せた。

 伊藤COOは、靴の自社開発をしなかった理由にも言及。「以前は『ZOZOSUIT』とプライベートブランドを組み合わせ、サイズを測った上での服作りに取り組んできた。だが、サイズの計測には需要があったものの、当社は服作りは全くの未経験で、そこが最大の障壁だった」と振り返り、「今回はその学びを踏まえ、靴は作らずに計測後のマッチングに集中する」と語った。

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ZOZOSHOESの仕組みを紹介する伊藤COO

 ZOZOは19年11月にZホールディングスの連結子会社となり、12月にはZOZOTOWNをヤフーのECサイト「PayPayモール」に出店したが、ZOZOSHOESはPayPayモールには出店しない。ZOZO独自で運営する方針で、まずはオープン記念キャンペーンとして、抽選で1万人に靴をプレゼントする企画を行う(応募期間は20年4月15日まで)。

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