DuckDuckGo、トラッキングブロックツール「Tracker Rader」とトラッカーリストを公開
「あなたを追跡しない検索エンジン」を謳うDuckDuckGoが、ユーザー向けのトラッキングブロックツール「Tracker Radar」をモバイルアプリおよびChrome、Firefox、Safari向け拡張機能としてリリースした。また、トラッカーリストをGitHubで公開した。
「あなたを追跡しない検索エンジン」を謳う米DuckDuckGoは3月5日(現地時間)、ユーザーがプライバシーを強化するためのツール「Tracker Radar」を発表した。DuckDuckGoのiOSおよびAndroidアプリと、Webブラウザ(GoogleのChrome、MozillaのFirefox、AppleのSafari)の拡張機能として提供している。
拡張機能をWebブラウザに追加すると、Webページごとに検出したトラッカー数やそのページをホワイトリストに追加するためのリンクなどが表示される。
ただし、機能拡張を有効にしていると、Webブラウザの検索バーでの検索が自動的にDuckDuckGoに切り替わる。
同社はまた、Tracker Radarのためのトラッカーデータと、独自のカスタムトラッキングブロックリストを作成するためのコードをオープンソース化したことも発表した。
Tracker Raderでは独自のトラッカーデータを使っている。従来のトラッカーデータはほぼクラウドソースに依存しており、手動で管理されているので、どうしてもバイアスがかかりがちだが、DuckDuckGoのデータは多数の人気Webサイトを定期的にクロールすることで、サードパーティのコンテキストでリソースが使用される頻度、Cookieを設定する頻度、ブラウザAPIの使用方法などを更新しているという。
同社は、このトラッカーデータも大規模なテストはできないことやトラッキングのために悪用されるリスクなど問題もあるが、今後もTrackerRadarを改善し続けるとしている。
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