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ドローンが図書館を飛び交う? 京セラ、無人蔵書点検システムの実証実験
京セラコミュニケーションシステムは、AIの画像認識技術やドローンを活用した蔵書点検システムの実証実験を始めた。点検業務の自動化による作業時間の短縮や、職員の負担軽減の効果を確かめる。
京セラコミュニケーションシステム(京都市、以下KCCS)は3月12日、AIの画像認識技術やドローンを活用した蔵書点検システムの実証実験を千葉県船橋市の西図書館で始めた。点検業務の自動化による作業時間の短縮や、職員の負担軽減の効果を確かめる。実証実験は31日まで。
本の背表紙が写るように撮影した本棚の写真を画像認識AIに入力すると、蔵書データと写っている本の情報をマッチングし、本が正しく棚にあるかを確認するシステム。
タブレットのカメラを使った手動撮影に加え、Liberaware社の小型ドローン「IBIS」による自動撮影も試験導入する。図書館内に重さ約190gのIBISを飛ばし、自動で本棚を撮影するという。
蔵書点検とは、図書館で保管している本やCDなどの資料全てを、ICタグやバーコードを読み取る機械に1点ずつ読み込ませ、図書館の管理システム上にある蔵書データと照合する作業のこと。業務負荷が高いため、点検のために休館日を作る必要があるなど、サービスにも影響が出るという。
KCCSは、図書館向けの管理システム「ELCIELO」を2002年から提供。近年、図書館で蔵書点検業務にあたる人員が不足している背景から、2019年11月にAI蔵書点検システムの開発を始めていた。
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