メルカリがOINに参加 「メルカリ」「メルペイ」関連の特許をオープンソース化
メルカリが、Linux関連の特許管理を手掛ける企業コンソーシアム「Open Invention Network」(OIN)に加盟。「メルカリ」「メルペイ」などで使用している技術の特許をオープンソース化。約3200社の加盟企業とのクロスライセンスの対象にする。
メルカリは3月26日、Linux関連の特許管理を手掛ける企業コンソーシアム「Open Invention Network」(OIN)に加盟したと発表した。フリマアプリ「メルカリ」、モバイル決済サービス「メルペイ」などで使用している技術の特許をオープンソース化し、約3200社の加盟企業とのクロスライセンスの対象にする。
OINは、2005年に米IBM、米Novell(当時)、米Red Hat、ソニーが設立。Linux関連の特許を買収し、加盟企業にロイヤリティーフリーで提供することでLinuxの特許問題を解決することを目的としている。現在はトヨタ自動車、NEC、米Googleらも加わっている他、3月25日には楽天も参加を表明した。
メルカリは「メルカリやメルペイを開発・運用する中で培った技術を、オープンソースとして世の中に公開することで、世の中のイノベーションに協力することが、オープンソースから受けた多大な貢献に対してあるべき行動だと考えている」と説明している。
メルカリはOINと同時に、パテントトロール(特許権を侵害されたとして他社を提訴し、賠償金やライセンス料を獲得しようとする企業)対策を行っている企業連合「LOT Network」にも加盟した。
LOTは、キヤノン、Google、米Dropbox、独SAPらが14年に設立。会員間の特許ライセンス契約により、パテントトロールによる訴訟リスクを抑制している。
メルカリは「テック業界をリードする世界中の企業と歩調を合わせ、コミュニティーを保護し、特許を悪用する行為を防止する活動に加わる」としている。
関連記事
- Microsoft、OINに参加し、6万件以上の特許をオープンソース化 「Linuxを保護する」
MicrosoftがLinux推進を目指す特許管理会社Open Invention Network(OIN)に参加し、6万件以上のLinux関連特許を2650社以上のメンバー企業に無償で提供すると発表した。 - 東京都の新型コロナ対策サイト“爆速開発”の舞台裏 オープンソース化に踏み切った特別広報チームの正体
東京都の「新型コロナウイルス対策サイト」は、都の公式サイトとしては初のオープンソースなWebサイトだ。このサイトは、元ヤフー社長の宮坂学副知事率いる「特別広報チーム」が、発足から1週間で公開したものだった。 - 東京都のコロナ対策サイト、台湾の“天才IT大臣”も改善に参加 オープンソースの取り組み、「胸アツ展開」と話題
東京都が開設した新型コロナウイルス対策サイトの改善に、台湾のデジタル担当大臣・唐鳳(オードリー・タン)氏が参加していると、ネットで話題に。自治体としては珍しいオープンソースの取り組みに、海外からの大臣も参加し、驚きの声が上がっている。 - AWS、コンテナに最適化したLinuxベースのOS「Bottlerocket」をオープンソースで公開
AWSが、コンテナ実行専用に開発されたLinuxベースのOS「Bottlerocket」をオープンソースで公開した。コンテナ環境に特化することで、ストレージやメモリのオーバーヘッドなどの課題解決を目指す。現時点でAmazon EKSに対応し、Amazon EKSでBottlerocket更新を管理できる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.