Slackの同時接続ユーザー数、新型コロナの影響で2週間で250万人増
SlackのバターフィールドCEOが、自社サービスへの新型コロナウイルスの影響について連投ツイートで説明した。「この数週間は予想不能だった」とし、過去2週間で同時接続ユーザー数が250万人増えたことなど、いくつかの数値を示した。
米Slackのスチュワート・バターフィールドCEOは3月26日(現地時間)、同社サービスへの新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響について自身のTwitterアカウントの連投ツイートで説明した。
バターフィールド氏は、「この数週間は予測不能で現実味のないものだった」とし、「何百万人もの人々が死の危険に瀕しているときに企業のCEOらしく『現在の状況がわれわれのビジネスにとって追い風になっている』などと言うのは難しい」とツイートしながらも、1月中旬からの「ワークチーム」新設数の推移グラフで、WHOが新型コロナウイルスをパンデミックと表明してからSlackへの需要が急増していることを示した。企業が作成したとみられるワークチームが3月12日から25日までの間に数百パーセント増加している。
この他、3月25日時点の「同時接続ユーザー」数が、3月10日の1000万人から250万人増加して1250万人になったことや、2月1日〜3月25日に9000の新規有料ユーザーを獲得したこと、同じ期間中に1ユーザー当たりの1日当たりのメッセージ数が約20%増加したことなどを紹介した。
ちなみに、米Microsoftは19日、Slack競合の「Microsoft Teams」のDAU(1日当たりのアクティブユーザー数)が過去7日間で急増し、4400万人以上になったと発表した。Slackの同時接続ユーザーとMicrosoftのDAUを単純に比較することはできないが、Slackは昨年10月、DAUを1200万人と発表した後、数値を更新していない。
Slackは12日に2020年第4四半期(2019年11月〜2020年1月)の業績を発表した際、有料ユーザー数は前年同期比25%増の11万社とした。この段階では、新型コロナウイルス感染症の影響でユーザー数は急増してはいるが、これが収益増につながるかどうかはまだ判断できないとして、2021年第1四半期の売り上げ予測をアナリスト予測を下回る前年同期比37〜39%増の1億8500万ドル〜1億8800万ドルと予想した。
バターフィールド氏は連投ツイートの最後に、新型コロナウイルスと戦う最前線にいる人々にはサービスを無料で提供するとツイートし、「covid@slack.com」にメールで申し込むよう促した。
同氏の連投ツイートは公式ブログにまとめられている。
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